茶葉の栄養成分を丸ごとお茶に、シャープの「お茶プレッソ」:新製品ニュース 家電
シャープは、茶葉に含まれるほとんどの栄養成分をお茶にして飲むことができるお茶メーカー「ヘルシオ お茶プレッソ」(TE-GS10A)を発表した。栄養価の高いお茶を作るだけでなく、小型の臼で挽(ひ)いた粉末状のお茶はラテなどの飲み物や料理、菓子などにも活用することができる。これまでのように茶殻も出ないため、食品ロスも削減することが可能だ。
シャープは2014年3月27日、茶葉に含まれるほとんどの栄養成分をお茶にして飲むことができるお茶メーカー「ヘルシオ お茶プレッソ」(TE-GS10A)を発表した。4月25日より発売する。栄養価の高いお茶を作るだけでなく、小型の臼で挽いた粉末状のお茶はラテなどの飲み物や料理、菓子などにも活用することができる。これまでのように茶殻も出ないため、食品ロスも削減することが可能だ。
TE-GS10Aは、茶葉を「挽き」、お湯を「沸かし」、お茶を「点てる」作業を1台で行うことができる。茶葉を直径54mmのセラミック製臼に入れてスイッチを押すと、毎分100回転で臼がゆっくり回る。低速回転にすることで摩擦熱を抑え、茶葉に含まれる栄養成分をほとんど壊さずに、直径約20μmの粉末状にすることができるという。
臼で挽いた粉末状のお茶を、「回転はね」が搭載された碗に必要な量を入れてスイッチを押すと、本体背面のタンクで一度沸騰させたあと、80〜90℃の適温にしたお湯が碗にそそがれる。茶道を手本に、回転はねは茶筅の動きを倣ってムラなくかき混ぜることで、本格的なお茶が出来上がる。お湯の代わりにミルクを入れて撹拌するとラテのような泡立ても可能だ。1度に最大420ccのお茶を作ることができるという。この量はほぼ3人分に相当する。
茶葉には、抗酸化作用がある「カテキン」や「ビタミンA/C/E」、リラックス効果のある「テニアン」の他、血糖値上昇抑制効果のある「食物繊維」、消臭効果のある「クロロフィル」などの栄養成分が多く含まれているといわれている。しかし、急須を使って入れる一般的なお茶には、これらの栄養成分のうち、わずか30%程度しか含まれない。残り約70%の栄養成分は、茶殻として廃棄されることになる。
日本食品分析センターの分析によれば、TE-GS10Aで入れたお茶(粉末量約0.4g)に含まれる100mlあたりのカテキン量は、急須で入れたお茶(茶葉量約2.3g)に比べ、約1.9倍も多いことが分かった。「濃い緑茶」レシピを選択すると約5.7倍となった。さらに、これまでは茶殻として廃棄していた分まで粉末に含まれることから、急須で入れたお茶にはほとんどないクロロフィルや食物繊維も含んだお茶となることが分かった。
TE-GS10Aに搭載された臼を使って、緑茶の他、紅茶や中国茶、ほうじ茶なども粉末状にすることができる。これら粉末状にしたお茶は、飲み物以外でも料理や菓子に活用することが可能である。
TE-GS10Aの価格はオープンだが、市場想定価格は2万5000円程度としている。
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