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サムスンの弁護団長、アップルの証人を厳しく追及ビジネスニュース 企業動向

アップルとサムスン電子の特許裁判で、アップルが約2週間にわたる尋問での証言を終えた。アップル側の証人として登場したChristopher Vellturo氏は、アップル側の損害賠償関連について鑑定人を務める人物である。

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 Samsung Electronicsの弁護団長であるJohn B. Quinn氏は2014年4月11日、Appleにとって最高の証人であるChristopher Vellturo氏に対して裁判の中で反対尋問を行い、活発な議論を展開した。Vellturo氏はエコノミストであり、Apple側の損害賠償関連の鑑定人を務める。同氏は、Samsungが5つの特許を侵害したとして、21億9100万米ドルの損害賠償を支払う義務があると証言している。

 Vellturo氏は、2014年4月9日に行われた主尋問において、「Samsungは、特許を侵害したとされている販売済みのスマートフォンおよびタブレット端末(売上高は合計で11億2000万米ドル)について、1台当たり平均33米ドルのロイヤリティの他、Appleがこのために失った利益として10億6700万米ドルを併せて支払う義務がある」と述べている。時折激しい言い争いが繰り広げられたが、Appleはこれで、2週間に及ぶ尋問での証言を終えたことになる。


Samsung Electronicsの弁護団長John B. Quinn氏

 Quinn氏は、Vellturo氏が提示した賠償額の根拠を批判するとともに、同氏の証人としての信頼性を損なおうと試みた。Quinn氏によると、「Vellturo氏が過去5年間で得た収入のうち80%以上が、鑑定人としての仕事によるものだ。また、Appleはこれまで同氏に対し、Samsungとの訴訟関連の報酬として230万米ドルを支払っている他、別の14件の訴訟についても同氏に依頼をしている」という。

 Quinn氏が、「あなたはApple専属の証人なのではないか」と質問したのに対し、Vellturo氏は、「AmazonやMicrosoftをはじめ、Appleと真っ向から対立するライバル企業からの依頼も受けている」と答えた。

 またQuinn氏は、「Appleの弁護士から文書を受け取り、その内容の一部を選んで証言したのではないか」と質問した。

 Vellturo氏はそれに対し、「そのようなことはあり得ない。誤った解釈への第一歩だといえる」と述べた。同氏は、さまざまな報告書や証拠書類などに基づき、Appleが被ったとする損害額を計算したという。

 Quinn氏は、Vellturo氏が提示した損害賠償金額について異議を唱える上で、現在、スマートフォン関連の特許が25万件も存在するという事実を指摘した。Quinn氏はVellturo氏に対し、「スマートフォン1台当たりの特許料として約8米ドルを要求するとしているが、これは高額すぎるのではないか」と質問した。Vellturo氏は、「計算そのものに意味などない。しかし、それが数学というものだ」と答えている。

 Quinn氏は、裁判の休憩時間に、米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁判事であるLucy H. Koh氏に対して、「AppleとMotorolaとの間で行われた別の訴訟では、特許のライセンス料が60米セントだった。このままでは陪審員団が、スマートフォンのライセンス料に関する現実世界の情報を知らずに判決を下すことになってしまう」と主張した。しかしKoh氏は、「Motorolaの訴訟では、特許請求やクレームの解釈、特許侵害に対する代替案などのさまざまな要素が、今回とは全く異なっている」と述べた。

 Appleは2014年4月11日の午後(米国時間)に弁論を終えた。4月14日の週にはSamsungの弁論が始まる。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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