検索
ニュース

超音波診断装置も携帯する時代に、コニカミノルタの“ポケットエコー”2014国際医用画像総合展(ITEM 2014)

コニカミノルタが「2014国際医用画像総合展(ITEM 2014)」で展示した超音波診断装置は、手のひらサイズだ。救急医療での使用を想定したもの。画面が小さすぎるのでは……と思うかもしれないが、腹部に水がたまっているかどうかなどを診断するには十分だという。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 コニカミノルタは「2014国際医用画像総合展(ITEM 2014)」において、「在宅ケア」をテーマに、携帯型の超音波診断装置とパルスオキシメーターを展示した。

 携帯型の超音波診断装置「SONIMAGE P3」は、救急医療として在宅での簡易的な診断に使用するもの。この用途向けにはノートPC型の超音波診断装置もあるが、やはり重いといった声が多く、小型化と軽量化のニーズが増えている。

 SONIMAGE P3は重さが約390gと軽量で、ポケットに入るサイズだ。ディスプレイユニットの大きさは縦11.5cm×横6.8cm。ノートPC型に比べるとディスプレイがかなり小さいが、コニカミノルタによれば「腹部に水がたまっているかどうか、ぼうこうに尿がたまっているかどうかなどを診断するには、このディスプレイサイズでも十分だと聞いている」という。

 3時間でフル充電でき、連続で2時間使用できる。本体価格は約70万円。今回展示した製品のプローブは腹部を見るためのもので、同社は現在、血管など皮膚の表面に近い組織を見るためのプローブを開発中だ。腹部用とは異なる周波数が必要なので、腹部用のプローブを血管の観察には使えない。血管用のプローブは、透析治療などでの需要が高いという。


携帯型の超音波診断装置「SONIMAGE P3」。左側がプローブ(クリックで拡大)

35年の歴史を持つパルスオキシメーター

 血中酸素飽和濃度を測定するパルスオキシメーター「PULSOX-1」「PULSOX-Lite」も展示した。指先をはさんで数秒待つだけで、血中酸素飽和濃度と脈拍を簡単に測定することができる。採血が必要ない非侵襲タイプの製品だ。

 コニカミノルタは、約35年前からパルスオキシメーターを病院向けに提供してきた。同社は、「医師は、聴診器と同じように気軽に(非侵襲の)パルスオキシメーターを使い始めている。介護や在宅ケアなど病院以外でも使われるケースが増えてきて、自宅でも使いたいというニーズも高くなっている。病院から在宅へと一気にパルスオキシメーターの市場が拡大したと感じている」と述べる。

 非侵襲のパルスオキシメーターは安価な製品も市場に出回っているが、「こうした製品は壊れやすく、データの信頼性も低いということが分かってきた」(コニカミノルタ)という。コニカミノルタはパルスオキシメーターの開発に長く携わってきたメーカーとして、信頼性が高い製品の提供に貢献していきたいとしている。


パルスオキシメーター「PULSOX-Lite」(クリックで拡大)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る