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タブレットに注力するインテル、14nmプロセスの「Core M」も年内に出荷開始かCOMPUTEX TAIPEI 2014(1/2 ページ)

「COMPUTEX TAIPEI 2014」では、インテルによる基調講演が行われ、モバイル向けプロセッサ「Core M」などが発表された。Core Mは2014年後半に出荷される予定だという。講演にはFoxconnのYoung Liu氏も登壇し、「タブレット端末にはカスタマイズが必要になる」と強調した。

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 Intelのプレジデントを務めるRenée James氏は、台湾の台北市で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2014」(2014年6月3〜7日)の基調講演で、台湾のPC事業とIntelとの密接で歴史的な関係について説明し、「タブレット市場におけるシェア拡大に向けて、この関係をさらに強化していきたい」と述べた。同氏は、同社のプロセス技術をアピールした後、14nmプロセスを適用したモバイル向けプロセッサ「Core M(開発コード名:Broadwell)」を発表した。

 James氏は、Core Mの技術的な詳細は明らかにしなかったが、“2-in-1(ハイブリッド)”タイプのノートPCのリファレンスデザインを披露した。厚さがわずか7.2mm(0.28インチ)で、重さは670g(1.5ポンド)である(いずれもキーボード非装着時)。冷却ファンをなくすことで、薄型設計を実現している。

 同社が「Llama Mountain」と呼ぶこのタブレットは、QHD解像度(2560×1440画素)のシャープ製12.5インチディスプレイを搭載する。ファンをなくしたことで、プロセッサ上部の厚みを減らし、消費電力を数ワット以下に抑えた。台湾のASUSTeK Computerから発売される予定の「Transformer Book T300 Chi」は、このリファレンスデザインの要素を取り入れている。

 Core MはIntelのCoreプロセッサファミリーの主要なマイルストーンだが、Atomベースの低消費電力プロセッサ「BayTrail」と重複する部分もある。BayTrailを搭載したファンレス仕様のマザーボードが市場に投入されているからだ。ただし、BayTrailは、Coreプロセッサのシングルスレッド性能とグラフィック性能を満たしていない。Intelは、2014年後半にCore Mの出荷を開始するとしているが、具体的な日程は明らかにしていない。


Intel PCクライアント事業部のゼネラルマネジャーであるKirk Skaugen氏。持っているのが「Llama Mountain」である

 Intelの最大の強みは、同社のプロセス技術を適用することで、1個のチップにより多くの機能を搭載できることにある。2014年後半にも14nmプロセス製品の出荷を開始する予定だが、同社は既に「10nmプロセス技術の実現を見据えている」(James氏)という。

 同社は、プロセス技術で他社の先を行くだけでなく、既存の製品に勝る電力効率や性能の実現にも取り組んでいる。James氏は、「これらの条件を全て満たすプロセス技術の開発は難しいが、新たなプロセス技術がIT業界に刺激を与えることは間違いない」と述べている。

 ただし、Intel以外のモバイルプロセッサメーカーは28nmプロセスをうまく適用している。今回のJames氏の基調講演も、より少ない電力やトランジスタでより高い性能を実現するヘテロジニアスコンピューティングのような、設計面での革新性を前面に打ち出すものではなかった。

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