タブレットに注力するインテル、14nmプロセスの「Core M」も年内に出荷開始か:COMPUTEX TAIPEI 2014(2/2 ページ)
「COMPUTEX TAIPEI 2014」では、インテルによる基調講演が行われ、モバイル向けプロセッサ「Core M」などが発表された。Core Mは2014年後半に出荷される予定だという。講演にはFoxconnのYoung Liu氏も登壇し、「タブレット端末にはカスタマイズが必要になる」と強調した。
タブレットに注力するインテル
ブロードバンド市場からの脱却を図っているBroadcomのような企業もあるが、Intelは引き続きLTE事業や、ローエンドAndroid端末向けのSoCプラットフォーム「SoFIA」に投資を行っている。Intelは、クアッドコアAtomとLTEモデムを統合したSoFIAを、2015年前半に出荷する見込みだ。さらにASUSは、同チップを採用する設計を発表している。
Intelは2014年6月、中国のRockchip(Fuzhou Rockchip Electronics)と、タブレット端末事業で提携することで合意したと発表した。クアッドコアAtom+3GモデムのSoFIAを、2015年前半に市場に投入するとしている(関連記事:インテルとRockchipが提携へ、低価格タブレット向けSoC「SoFIA」を提供)。SoFIAは、Intelの工場ではなくTSMCの工場で生産される。
タブレットはカスタマイズが鍵に
台湾のPCメーカーは、タブレット端末の開発では後れを取っている。Appleやサムスン電子が、Foxconnのような大手EMS(電子機器の受託製造サービス)と契約し、大きなシェアを占めているからだ。一方でローエンドのタブレット端末市場は、中国 深センのような都市にひしめく中小企業がシェアを握っている。
基調講演にはFoxconnでタブレット端末などの開発を統括するYoung Liu氏も登壇し、「小型のタブレット端末は、カスタマイズが必要になる。当社の製造統合によって、タブレット端末のカスタム品でも5カ月で製造できる」と強調した。タブレット端末市場が飽和し始めているといわれるが、細分化が進んでいる状態だ。万能なタブレット端末はなく、消費者のニーズに合わせたカスタマイズが重要になっている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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