分解能12ビット/8ch入力でパワー解析に最適、レクロイのオシロスコープ:テスト/計測 オシロスコープ(2/2 ページ)
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、アナログ入力8チャネルを備え、垂直分解能が12ビット、周波数帯域が最大1GHzのオシロスコープ「HDO8000」を発表した。太陽光/風力発電システムやHEV/EVシステムの駆動システムなど、高速化する三相パワーエレクトロニクス解析の用途に向ける。
4コア「Core i5-4670s」を実装
HDO8000は、DisplayPort1.2ポートを備えているため、外部に高精細のディスプレイを接続すれば、WQXGA(3840×2160画素)の解像度で、測定した波形を観測することができる。
測定した波形の解析機能も強化している。マザーボードには動作周波数が2.9GHzのIntel Core i5-4670s Quad coreが実装されており、最大32GバイトのRAMを搭載できる。捕捉メモリは標準でチャネルあたり50Mポイント、オプションでチャネルあたり最大250Mポイントを選択することができるという。高速のマイクロプロセッサ信号と同時に、低速のPWM信号やシリアルデータ、アナログセンサー信号などを捕捉する必要があるパワーエレクトロニクスの用途に適しているという。
最大250MHzクロックレートで16チャネルのデジタル入力に対応したミックスドシグナル(MSO)オプションなども用意しており、組込みシステムのデバッグも容易に行うことができる。
HDO8000は、周波数帯域が350MHzの「HDO8038」、500MHzの「HDO8058」、1GHzの「HDO8108」を用意した。価格(税別)は、2014年12月26日まで発売記念として特別価格を設定しており、HDO8038が262万円(それ以降は318万円)、HDO8058が295万円(同358万円)、HDO8108が328万円(同398万円)でそれぞれ提供する。製品の出荷は2014年8月より始める予定だ。
なお、テレダイン・レクロイは、広い周波数範囲で高い同相信号除去比(CMRR)を備えたHVD高圧差動プローブ「HVD3102/3106」と、自動車試験向けにCANフレキシブルデータレート(FD)トリガ/デコードオプション「CAN FD」も同時に発表した。
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