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入札にかけられていたLFoundry Rousset、ブラジルの半導体メーカーが落札ビジネスニュース 企業動向

ドイツの半導体メーカーLFoundryの工場(LFoundry Rousset)を、ブラジルの半導体メーカーSix Semiconductoresが買収した。LFoundry Roussetの撤去費用と多くの従業員への失業手当の支払いには、2400万ユーロがかかるとされている。

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 ドイツの半導体メーカーであるLFoundryは2013年12月26日、フランスのルセ(Rousset)にある工場(LFoundry Rousset)の破産申請を行った。パリ商事裁判所が募った入札に参加した企業のうち、同工場の運用を続けると申し出ていたのは、米国の半導体メーカーのGeneral Visionだけだった。General VisionはLFoundry Roussetの運営を維持し、同工場でニューロモーフィックコンピューティングプロジェクトを立ち上げる計画を提案していた。だが、2014年6月13日に同社の計画は持続できる可能性が低いと見なす決定が下され、General Visionは落札を逃した。

 落札したのは、ブラジルの半導体メーカーSix Semiconductoresだった。同社自体も最近、アルゼンチンの富豪Eduardo Eurnekian氏に救済されたばかりである。Six Semiconductoresは、LFoundry Roussetの半導体製造設備とCMOS技術「LF150」を含むLFoundryのIPコアを買収する。

 Six Semiconductoresは、LFoundry Roussetの製造設備をブラジルに移設し、LFoundry Roussetの元従業員から機器の操作方法などのトレーニングを受ける予定だという。Six Semiconductoresは、General Visionが提示した入札価格を大きく上回る、1800万ユーロ(約2450万米ドル)でLFoundry Roussetを落札した。General Visionの入札価格は950万ユーロ(約1300万米ドル)で、613人の従業員のうち220人を残す計画だった。

 Six Semiconductoresは、ブラジルのミナスジェライス州の州都であるベロオリゾンテに工場を建設中である。同プロジェクトは、2012年に約10億レアル(5億米ドル)を投じて開始され、2014年に完成予定である。Eurnekian氏がCEO(最高経営責任者)を務める Corporación Américaの支援を受けて、2015年に稼働を開始する計画だという。

 Six Semiconductoresの提案が承認されると、LFoundry Roussetでの半導体製造は終了することになる。LFoundry Roussetの撤去費用と多くの従業員への失業手当の支払いには、2400万ユーロがかかるとされている。

 LFoundry Roussetの元従業員からは、パリ商事裁判所の決定に不服の申し立てを行いたいという意見も出ている。LFoundryの元従業員約500人は、米国の半導体メーカーであるAtmelが、閉鎖コストと従業員の解雇費用を回避するために閉鎖予定の同社の工場をLFoundryに不正に売却したとして、米国ニューヨーク州の連邦裁判所に提訴した集団訴訟(クラスアクション)を起こしているが、LFoundry Roussetの閉鎖が決定すれば、この訴訟の重要性がさらに増すことになる。同訴訟の第1回公判は、2014年6月19日に開かれた。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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