ニュース
中性の水から水素/有機燃料を効率よく製造、理研と東大がメカニズムを解明:エネルギー技術(2/2 ページ)
理化学研究所(理研)と東京大学は、中性の水を分解して電子を取り出すことができる「人工マンガン触媒」を開発した。今回の研究成果は、中性の水を電子源とした水素あるいは低環境負荷の有機燃料の製造につながると期待されている。
塩基を添加
共同研究グループは、電子とプロトンの移動タイミングを調整するため、人工マンガン触媒にプロトン受容能力の大きい塩基を添加した。これによって、人工マンガン触媒であっても、中性環境における水分解活性は、塩基が存在しない場合と比べて15倍となり、強アルカリ環境で得られる値の60%まで到達することが分かった。
今回の研究成果によって、電子とプロトンの移動タイミングを調整すれば、酸化マンガンを用いて、中性の水を分解して電子を取り出すことができ、クリーンな水素製造や有機燃料の製造につながるとみられている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スパコン性能ランキングは中国「天河2号」がトップ、「京」は4位
スーパーコンピュータ(スパコン)の処理性能ランキングが発表された。トップは「天河2号」で、「京」は4位だった。また、スイスの「Piz Daint」が6位に入り、欧州勢の中でトップとなる性能を達成している。 - スパコン性能1位は中国の「天河2号」、日本の「京」は4位
スーパーコンピュータ(スパコン)処理能力ランキング「TOP500」の2013年6月版が発表された。1位を獲得したのは中国の「天河2号」。旧機種「天河1号」は2010年11月版で1位になっているので、中国は2年半ぶりに首位を奪還したことになる。 - 省電力で二冠を達成したスパコン「TSUBAME」、鍵は“油に浸して冷却する”
省エネ性能ランキングで世界一となった、東京工業大学のスーパーコンピュータ「TSUBAME-KFC」。消費電力の低減の鍵となったのは、油浸冷却システムの採用である。