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中性の水から水素/有機燃料を効率よく製造、理研と東大がメカニズムを解明エネルギー技術(2/2 ページ)

理化学研究所(理研)と東京大学は、中性の水を分解して電子を取り出すことができる「人工マンガン触媒」を開発した。今回の研究成果は、中性の水を電子源とした水素あるいは低環境負荷の有機燃料の製造につながると期待されている。

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塩基を添加

 共同研究グループは、電子とプロトンの移動タイミングを調整するため、人工マンガン触媒にプロトン受容能力の大きい塩基を添加した。これによって、人工マンガン触媒であっても、中性環境における水分解活性は、塩基が存在しない場合と比べて15倍となり、強アルカリ環境で得られる値の60%まで到達することが分かった。


左は塩基が存在する人工マンガン触媒の電気化学的水分解特性、右はアルカリと中性環境における水分解特性を比較した図 (クリックで拡大) 出典:理化学研究所、東京大学

 今回の研究成果によって、電子とプロトンの移動タイミングを調整すれば、酸化マンガンを用いて、中性の水を分解して電子を取り出すことができ、クリーンな水素製造や有機燃料の製造につながるとみられている。

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