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広がる無線給電の用途、民生機器から自動車までTECHNO-FRONTIER 2014(3/3 ページ)

TECHNO-FRONTIER 2014(テクノフロンティア 2014)では、昨年に引き続き無線給電技術が大きな注目を集めていた。ここでは、その一部を紹介する。

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直線移動する物体にマイクロ波で給電

 マイクロ波を利用した無線給電のデモを展示したのは、日本電業工作だ。同社は数年前からTECHNO-FRONTIERなどのイベントで同様のデモを行ってきた(関連記事:漂う電磁波を使える形に変える、日本電業が環境発電向けレクテナをデモ)。マイクロ波方式のメリットには、位置合わせの自由度が高く4〜5m離れた場所に給電できること、移動している物体に給電できることなどがある(関連記事:電波を利用する無線給電、最大のメリットは位置合わせの自由度)。

 今回は、直線移動する物体に給電するデモを披露した。下側に設置された給電装置から、上側を移動する物体に給電している。「ある程度離れた箇所にも給電できるというメリットを示している」(日本電業工作)。遮蔽された空間であれば電波が放射せずに給電の効率も上がるので、左右両側に板を設けて電波の拡散を抑えているという。例えば、工場のベルトコンベアや産業用ロボットのアームを用途として想定している。


デモの様子。縦方向に直線移動する物体に給電している(クリックで拡大)
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デモの様子。500mW出力しているが、整流回路での損失などにより、実際に受電している電力は約200mW。上下に30〜40cm移動しているが、電圧と電流の変化が少ないことが分かる

 今回展示したこのシステムは、既存の機械に後付けすることも可能だ。ただし、電波法がネックになって、実際の導入に至るのはなかなか難しいという。「現在の電波法では、人が近づく環境においては920MHz帯で1Wまでしか出力できない。もっと出力が必要な用途も多いので、その点が課題になっている」(日本電業工作)。


TECHNO-FRONTIER 2014特集

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