富士通セミコンがオンセミと半導体製造で合弁:ビジネスニュース 企業動向
富士通セミコンダクター(以下、富士通セミコン)とオン・セミコンダクター(以下オンセミ)は2014年7月31日、富士通セミコンがオンセミ製品を受託製造するファウンドリ契約を締結するとともに、富士通セミコンが新たに設立する会津若松地区8インチウエハー対応工場運営会社にオンセミが7億円出資することで合意したと発表した。
富士通セミコンダクター(以下、富士通セミコン)とオン・セミコンダクター(以下オンセミ)は2014年7月31日、富士通セミコンがオンセミ製品を受託製造するファウンドリ契約を締結するとともに、富士通セミコンが新たに設立する会津若松地区8インチウエハー対応工場運営会社にオンセミが少額出資することで合意したと発表した。
富士通セミコンが新たに設立する工場運営会社は、子会社の富士通セミコンダクターテクノロジ(FSET)が運営する会津若松地区の8インチウエハー工場(生産能力月産2万2千枚)の運営を担当する会社となる。会社設立時期は2014年12月1日を予定する。新会社にはオン・セミコンダクターが資本比率10%に相当する7億円を出資する予定で、出資時期は2015年3月末までを計画している。
新会社の運営工場のオンセミ製品の生産時期については、「1年以内の量産開始を予定している」(オンセミ)とし、製造委託する生産品目については、「まずは、通信/コンピュータ機器やワイヤレス機器向けのパワーマネジメント製品を予定している」(オンセミ)としている。
富士通セミコンの会津若松地区8インチウエハー工場は、2013年にスパンションに事業譲渡したマイコン/アナログ半導体事業部門の製品を製造していた工場で、事業譲渡後もスパンションから製造委託を受ける形で、生産を続けていた(関連記事:富士通がマイコン・アナログ事業をスパンションに売却、GaNデバイスは含まず)。今回のオンセミとのファウンドリ契約を結んだが、「スパンションとの関係には影響しない」(富士通セミコン)とし、新会社はスパンション製品の製造も継続する見通し。
また、GaNデバイスなどを製造する会津若松地区の6インチウエハー工場に関しては、新会社に移管されず、富士通セミコンが継続して運営し、2013年に製造機能を除くGaNデバイス事業を譲渡し資本関係を結ぶTransphorm(トランスフォーム)製品の受託生産などを行う(関連記事:富士通、GaNパワーデバイス事業をTransphormと統合)。
関連キーワード
富士通 | 新会社 | 工場 | 出資 | 半導体 | Spansion | ウェハ | 富士通セミコンダクター | GaN | 事業買収(エレクトロニクス) | オン・セミコンダクター | 企業動向(エレクトロニクス) | ビジネスニュース(EE Times Japan) | 合弁事業 | 半導体製造
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Spansion CEO、富士通のマイコン/アナログ半導体事業買収について会見
Spansionの社長兼CEOのJohn Kispert氏は、富士通のマイコン/アナログ半導体事業買収について会見し、フラッシュメモリ、マイコン、アナログ半導体を融合させ、車載、産業機器、民生機器分野でのビジネスを拡大させる方針を示した。 - 富士通とパナソニックのLSI事業統合、政策投資銀の200億円出資を得て年内実施で合意
富士通とパナソニックは2014年4月23日、既に基本合意しているシステムLSI事業の統合に関して、日本政策投資銀行からの出資を得て、同年10〜12月に新会社を設立することで基本合意したと発表した。新会社への出資比率(議決権ベース)は、富士通40%、パナソニック20%、日本政策投資銀行40%を予定する。 - 「半導体事業再編は苦渋の決断」、富士通セミコンの従業員数は2000人以下へ
富士通は、子会社の富士通セミコンダクター(富士通セミコン)が手掛ける半導体事業の大規模な再編を発表した。再編によって、富士通セミコンの従業員数は最終的に2000人以下まで削減されることになる。