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デジタル電源向け標準規格の第1弾、コンソーシアム「AMP」が発表ハードからソフトまで互換性を確保

村田製作所、CUIおよびEricsson Power Moddulesの電源メーカー3社が立ち上げた「Architects of Modern Power(AMP)」が、分散電源システム向けの標準規格の第1弾を策定した。また、これらの規格に準拠した製品を「electronica 2014」で展示した。

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 村田製作所、CUIおよびEricsson Power Moddulesの電源メーカー3社は2014年10月に、「Architects of Modern Power(AMP)」というコンソーシアムを設立した。3社が、約3年をかけて立ち上げたもので、分散型電源システム開発において、共通の機械的仕様、電気的仕様を標準規格として策定し、制御コマンドの共通化などの互換性を保つことを目的としている(関連記事:デジタル電源で連携、村田製作所など3社がコンソーシアム「AMP」設立」)。

ソフトウェアの互換性も


左から、Ericsson Power ModdulesのPatrick Le Fèvre氏、Murata Power SolutionsのStephen Pimpis氏、CUIのMark Adams氏(クリックで拡大)

 CUIのシニアバイスプレジデントを務めるMark Adams氏は、「Distributed-power Open Standard Alliance(DOSA)やPoint of Load Alliance(POLA)なども、共通の仕様を規格として策定する取り組みを行ってきた(関連記事:デジタル電源再入門)。ただし、これらの規格はあくまでも機械的インタフェースのみを対象にしたものだ。AMPでは機械的な仕様だけでなく電気的な仕様も共通にしている。つまり、AMPの規格に対応した製品であればどれを使っても同じ性能が出せるようにしている。最も重要なのは、ソフトウェアの互換性があることだ。このため、例えば村田製作所の部品からEricssonの部品に変えた場合でも、わざわざソフトウェアを変更する必要がなくなる」と説明する。

 AMPはドイツ ミュンヘンで開催した「electronica 2014」(2014年11月11〜14日)に合わせて、デジタルPOL(Point of Load)コンバータと、DC-DCバスコンバータを対象とした標準規格の第1弾を発表した。

 POLコンバータ向けには、定格電流20A〜25Aの「microAMP」と同40A〜50Aの「megaAMP」。DC-DCバスコンバータ向けには「ABC-ebAMP」と「ABC-qbAMP」がある。ABC-ebAMPは、サイズが58.42mm×22.66mmで出力が264W〜300W、ABC-qbAMPは、サイズが58.4mm×36.83mmで出力が420W〜468Wとなっている。

「electronica 2014」で展示したPOLコンバータ(左)とDC-DCバスコンバータ(クリックで拡大)

 「デジタル電源が増えているという背景から、最適なタイミングで(microAMPなどの)標準規格を発表できたと思う。こうした規格があれば、顧客がリスク軽減のために複数のサプライヤから部品を調達しても、ソフトウェアを変更することなく同じ性能を実現できる。機械的仕様から電気的仕様、ソフトウェアまで互換性を確保した規格は他にない」(Adams氏)。

 なお、現時点でIntersilが、microAMPとmegaAMPに対応したDC-DCコントローラを3品種発表している。

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