SEMIが2015年半導体製造装置市場予測を発表――過去2番目となる約440億米ドル規模へ:ビジネスニュース 市場予測(2/2 ページ)
SEMIは2014年12月2日、2015年の世界半導体製造装置(新品)販売額が過去最高となる437.6億米ドルになるとの予測を発表した。
「3年連続の成長はない」
なお、間もなく終わる2014年の半導体製造装置販売額については、「確度の高い予想」として、2013年比19.3%増の379.7億米ドルを見込んでいて、2014年、2015年と2年連続して、半導体製造装置市場は規模を拡大させることになる。
2016年の見通しについては、「半導体製造装置市場は、需要サイクルの影響は避けられない市場で、3年連続の成長は見込めない」とし、2015年予測比0.2%減とわずかながらマイナス成長になるとした。
日本に関しては、3年連続成長へ
ただ、日本市場での半導体製造装置販売額としては、2014年が41.4億米ドル(前年比22.5%増)、2015年が44.1億米ドル、2016年が47.1億米ドルと、3年連続の成長を予測。
その根拠として、Davis氏は「IoT(モノのインターネット)の普及拡大が見込まれる中、MEMSデバイスをはじめとしたセンサー類、アナログICの需要が増え、200mmウエハー対応製造ラインでの生産量が増える見込み。日本は、世界で最も200mmウエハー対応製造ラインの生産能力を有する地域であり、その恩恵を受ける。さらに、東芝/サンディスク、マイクロン/エルピーダ、ソニーといったデバイスメーカーの設備投資増も計画されている」とした。
「日本は重要な市場」
2014年12月3日に開幕するSEMICON Japan 2014については、「日本は今後、半導体設備投資増が見込まれる上、半導体材料の世界シェアでは半分以上を、半導体製造装置の世界シェアについても35%を日系企業が獲得している。日本市場は半導体産業の中で重要市場であり、その日本で開かれるSEMICONについても、世界的な注目を集めている」との期待感を示した。
なお、SEMICON Japan 2014では、最先端の半導体製造装置/材料の製品/技術展示の他、初の試みとして、普及拡大が予測されるIoTをテーマにした特別展「World of IoT」を併催する他、200mmウエハー製造ラインの更新需要を見越した中古製造装置をテーマにしたパビリオン展示を行う。
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