中国とインド、携帯電話インフラ市場の成長を促進:業界動向(1/2 ページ)
2014年の携帯電話インフラ市場は、中国とインドがけん引した。インドは、市場規模はまだ大きくなく、2015年も爆発的に成長するわけではないものの、実は多くのキャリア(通信事業者)が投資をしている。
Dell'Oro Groupのアナリストによると、2014年の携帯電話インフラ市場の世界的な成長を促進したのは中国とインドだった。中国はLTE対応基地局を最も多く購入し、インドはマイクロ波バックホールシステムの購入で世界一だった。
中国は2014年の携帯電話インフラ市場で大きく躍進した。主に中国で使われたTD-LTEの世界市場は、2013年の24億米ドルから2014年に64億米ドルに急成長している。
Dell'Oroの携帯電話インフラ分析部門でディレクタを務めるStefan Pongratz氏は、「総加入者数ベースで世界最大のキャリアであるChina Mobileは、5四半期で70万台のLTE基地局を配備した。中国のLTEネットワークの配備には、膨大な資金が投入されている」と説明する。
VerizonやAT&Tなど米国のキャリアの4G基地局(約4万〜6万台)は、およそ4年間かけて配備されたものである。これら米国のキャリアをはじめ、多くのキャリアが世界中で使用するFD-LTE基地局の2014年における売上高は、減少傾向である。
一方、より規模の小さいマイクロ波バックホールシステム市場は、数年間は縮小していたが、回復傾向にある。主にインドでの売上高が倍増したからだ。
マイクロ波バックホールシステムの世界売上高は、2014年に5%増加した。Dell'Oroのバイスプレジデントでマイクロ波システムを担当するJimmy Yu氏は、2014年第3四半期のピーク時に、売上高のシェアはインドが世界全体の9%を占めたと述べた。
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