ウェアラブルに4K、ロボティクス――2015 CESの注目分野を予測:2015 CES(2/3 ページ)
間もなく始まる「2015 International CES」。2014年のCESに引き続き、ウェアラブル機器や4Kが注目される見込みだ。さらに、ホームオートメーション向けなどのロボティクス技術の展示にも多くのスペースが割かれるとみられている。
4Kテレビはスマート化が課題に
メーカーは、4Kテレビが本格的に普及する前に、性能と接続性の問題を解決する必要がある。メーカーはこぞって品質に注力しようとしているが、より大きな問題は4Kテレビをいかにスマートにするかという点だ。新しいオンラインのストリーミングサービスが始まりつつある中、4Kテレビには、ストリーミングコンテンツに接続するための簡単な方法が必要となる。
CESの来場者は、さまざまなサイズの4Kテレビ以外にも、特定のタスクに向けて最適化された4Kテレビを目にすることだろう。The Envisioneering GroupのリサーチディレクタであるRick Doherty氏は、「大きいサイズだけでなく、これまでの4Kテレビへの概念を覆す10インチや14インチ、17インチなども展示される」と述べた。モバイル機器は今後数年のうちに超高精細ディスプレイを搭載するようになる可能性がある。
Doherty氏は2015年のCESでは、8Kテレビが注目を集めると予測している。LG Electronicsは、55インチで解像度7680×4320の8Kディスプレイを披露する見込みだ。
Bajarin氏は「展示会ではサウンドバーが大きな話題になるだろう。新型テレビの問題の1つは、薄くなればなるほど音を出すのが難しくなる点だ」と述べた。5.1サラウンドサウンドのサウンドバーの価格帯は2000〜5000米ドルである。
特定用途のタブレットも
Bajarin氏は、今回のCESでは特定のタスク向けに最適化された安価なタブレット端末も注目の的になると予測している。同氏によると、そのようなタブレット端末は、既にアジアではトレンドになりつつあるという。同氏は60米ドルや70米ドルのタブレット端末がベッドサイドに置く目覚まし時計として売られているのを見た他、キッチンで料理しながら使うためだけにタブレット端末を購入するケースも目にしたそうだ。
Bajarin氏は「タブレット端末は今やユビキタス性を増し、特定の用途に向けて買うことのできる安価な機器になりつつある。CESだけでなく、2015年の大きなトレンドになりそうなのが、タブレット端末を個人向けテレビとして使用することだ」と述べた。
ファブレットとポータブルテレビは中国や日本、韓国でよく売れている。これらの国では長い通勤・通学時間中にビデオを見る人が多い。「テレビとしてのタブレット端末」という分野では、多くのユーザーがビデオをダウンロードすることから、Wi-FiやBluetoothの接続性がより重要となるだろう。
Bajarin氏は「Qualcommが推進しているLTE Broadcastがある。今後、一部のベンダーでは、LTE Broadcastをタブレット端末に採用する動きが進むとみられるため、タブレット端末でテレビ放送信号を受信できるようになるだろう。ただ、これはネット配信動画の放送向けに最適化されたLTEとなる。データ通信料は、現在とは異なる形で設定されることになるだろう」との見解を示した。
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