クルマ/ウェアラブルに向けた高機能配線板に注目集まる:プリント配線板 EXPO リポート(1/3 ページ)
エレクトロニクス機器の高機能化や高性能化を支えてきたプリント配線板技術。高密度実装技術、放熱技術の進化なども含めて、プリント配線板の技術進歩は、カーエレクトロニクスやウェアラブル機器といった、新たな用途の回路設計においてその可能性を広げている。
エレクトロニクス機器の高機能化や高性能化を支えてきたプリント配線板技術。高密度実装技術、放熱技術の進化なども含めて、プリント配線板の技術進歩が、新たな用途の回路設計においてその可能性を広げている。「プリント配線板 EXPO」(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)は、最新のプリント配線板や関連技術が一堂に集結する専門展である。今回も車載用途やウェアラブル機器向けを中心に、注目技術/製品が各社から出展された。
銅厚が異なる配線を同一配線層に設定可能
主要各社のブースで目立ったのが、車載向けプリント配線板に関する新技術や新製品の展示である。メイコーは車載向けプリント配線板コーナーをメインブースに設け、放熱性に優れた大電流/高耐圧のプリント配線板技術から、高周波対応プリント配線板技術、高密度実装対応のプリント配線板技術などの開発ロードマップを示した。
複合銅厚配線板は、基板の配線層1層に対して、銅厚が異なる2種類の配線層を設定することができる工法を用いて製造した。例えば、銅厚が50μmと200μmの配線を同一層に設定することができるという。このため、「これまで別々に製造する必要があった、小電流の制御回路用配線板と、大電流制御が必要なパワー半導体用の配線板を一体化することが可能になる」(説明員)と話す。
銅インレイ配線板や銅コア配線板、高放熱材料配線板など、放熱特性を高めたさまざまな製品も試作しており、2017年以降の量産に向けて用意していく計画だ。
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