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中国スマホ市場でQualcommやBroadcomに試練か――下がる参入障壁、勢いづく地元企業ビジネスニュース 業界動向(2/3 ページ)

目まぐるしく変化する中国のスマートフォン市場。中国最大の通信事業者であるChina Mobileが、スマートフォンに課す通信規格の対応数を減らしたことから、モバイル向け半導体を提供する中国メーカーが勝負しやすい状況になった。QualcommやBroadcomなどの米国大手半導体メーカーは、少なからず影響を受けるとみられる。

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3モード対応スマホへの移行が進む

 5モード対応スマートフォン向けのチップを供給できるのは、モバイル用ベースバンド市場で首位のQualcommやMarvell Technology Groupだけだ。

 Qualcommのプレジデントを務めるDerek Aberle氏は、2014年秋に開催したファイナンシャルコールで、「3G/4Gスマートフォンの世界平均販売価格は、2015年度中に9〜10%下がると予想される。販売価格低下の要因は、中国の成長にある。特に、3モード対応スマートフォンと、中国のスマートフォンメーカーの影響が大きい。中国のスマートフォンメーカーは、中国以外のスマートフォンメーカーのシェアを奪っている」と述べた。

 Qualcommは、「2014年に始まった5モードから3モードへの移行は、2015年も続く」と確信している。

 Aberle氏は、「China Mobileは2014年に5モードから3モード対応モデルへの移行を進めてきたが、少なくとも2015年中は3モードへの移行を続けると予想される」と述べている。Qualcommは具体的な数字を挙げてはいないが、2014年にChina Mobileが調達したスマートフォンの50〜60%が3モード対応モデルだったという。

 3モードへの移行が進めば、5モード対応モデムを手掛けていないLeadcoreとSpreadtrumには有利だ。例えば、Spreadtrumが2014年夏に発売した3モードのLTEターンキーソリューションは、中国国内市場向けにTD-LTE、TD-SCDMA、EDGE/GPRS/GSMをサポートしている。

 だが、米国の市場調査会社であるForward Conceptsでプレジデントを務めるWill Strauss氏は、「MediaTekやQualcommがモバイル用ベースバンド市場でシェアを落とすことはないだろう。両社は5モード対応モデムを製造しているが、1四半期あれば3モード対応モデム市場にも簡単に参入できると考えられる」と述べている。

 Forward Conceptsによると、中国では現在、通信事業者ごとにサポートするベースバンド技術が異なっているという。

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中国の通信事業者がサポートするベースバンド技術 出典:Forward Concepts

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