Appleが首位サムスンに肉薄――2014年10〜12月スマホ世界シェア:ビジネスニュース 業界動向
IDCは、2014年第4四半期(10〜12月期)におけるスマートフォンの出荷台数を発表した。トップはSamsung Electronics(サムスン電子)だが、Appleが「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」によって大きく出荷台数を伸ばし、Samsungに迫る勢いを見せた。一方のSamsungは、シェアを28.83%から20.01%に落としている。
米国の市場調査会社IDCは2015年1月29日(米国時間)、2014年第4四半期(10〜12月期)におけるスマートフォンの出荷台数をまとめたリポートを発表した。それによると、同四半期におけるスマートフォンの出荷台数は3億7520万台。2013年第4四半期の2億9270万台に比べて28.2%の増加となった。2014年通年の世界スマートフォン出荷台数は13億110万台に上り、2013年の10億1940万台から27.6%増加した。
出荷台数のランキングは1位がSamsung Electronics、2位がApple、3位がLenovo。Appleが、出荷台数およびシェアにおいてSamsung Electronicsに迫る勢いを見せた。Samsungの出荷台数は7510万台、Appleは7450万台と、その差はわずか60万台である。2014年第3四半期は、Samsungが8440万台、Appleが5100万台だった。シェアはSamsungが20.01%、Appleが19.85%とほぼ並んだ。
Appleは「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」によって出荷台数を一気に伸ばし、Samsungは出荷台数を大きく落とした。Samsungは、ハイエンド機種ではApple、ローエンド機種ではXiaomi(シャオミ)、Huawei、ZTEといった中国メーカーとの板挟みにあっている。IDCは、「Samsungがトップの座を維持するためには、薄利多売を受け入れるか、ハイエンドスマートフォンの販売戦略を変えるしかない」と分析している。
IDCでモバイル機器市場を担当するRyan Reith氏は、「iPhone 6/iPhone 6 Plusの売れ行きが好調だということは予想の範囲内だったが、7450万台という出荷台数は予想を超えていた」と述べている。Appleは、2015年第1四半期(2014年10〜12月期)、四半期の売上高が過去最高を記録した。
Xiaomiは、前四半期の3位から5位へと順位は落としたものの、前年同期比の成長率は178.6%と、トップ5社の中では最大となっている。中国でのニーズが安定していることが好調の要因だ。Xiaomiの後にはLG ElectronicsとZTEが続いている。
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