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広い地下街、磁場のゆがみ……そんな東京駅でも迷わない、屋内測位技術を公開:センシング技術(2/2 ページ)
CSRの屋内測位技術「SiRFusion」は、Wi-Fi信号やGPSの情報、加速度センサー/角速度センサーなどを組み合わせて屋内外の測位を行うシステムだ。新たにインフラを設置しなくても、既存のもので対応できるのが最大の特長となっている。
磁場のゆがみにも対応
CSRは、2015年2月13日に開催した記者説明会でも東京駅の地下通路を歩くデモを行った。数名の記者がスマートフォンを片手に実際に歩いたところ、スマートフォンによっては動作がなかなか安定しないものもあった。ただ、GPSの情報がまったく入らないという環境にしてはおおむね高い精度で測位できていた。
なお、場所によっては、磁場のゆがみでどうしても正しく測位できないケースもある。このような場合、ビーコンなどを利用して位置補正データを送信し、正しい位置情報に調整する必要がある。
精度向上には“人海戦術”も必要
CSRは、SiRFusionの精度の向上について、CSRポジショニング・センターのデータ蓄積を増やすとともに、「さまざまなルートを歩いてログを取り、測位がうまくいかないポイントを探すといった作業も必要になる」と述べ、ある程度は“人海戦術”のような手法も必要であることを示唆している。
国土交通省の実証実験にも参加
国土交通省は、測位環境を利用したサービスの実現を目指す「東京駅周辺高精度測位社会プロジェクト検討会」を設置している。同省は2015年1月、このプロジェクト検討会の一環として、東京駅周辺の屋内測位の実証実験を行っていて、CSRなど、関連技術を手掛ける15の企業/団体がこれに参加した。CSRによれば、こうした実証実験は今後も続けられるという。
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