連載
ルネサスの最新半導体ソリューション(7)――低消費のマイコンと通信が創るパーソナル・ヘルスケア:福田昭のデバイス通信(9)(2/2 ページ)
「Renesas DevCon JAPAN in Osaka」では、「ホーム(家庭)」に関する展示として、ヘルスケア通信規格「Continua(コンティニュア)」に準拠したシステムや、ペットや家族の健康状態をモニタリングするサービスなどが紹介された。
ペットや家族などの健康状態をモニター
ヘルスケアに関するソリューションでは、ペットや家族などの健康状態をモニターし、クラウド経由で体調やストレスなどを計算して通知する「ライフログサービス」が興味深かった。
健康状態をモニターする端末から、低消費電力の短距離無線通信によってスマートフォンやアクセスポートといったインターネット接続端末にセンシング情報(体温や脈拍など)を送信する。インターネット接続端末はセンシング情報をクラウドにアップする。例えばペットの体調を計算して状態を飼い主のスマートフォンに通知するとともに、ペットがいる室内のエアコンを最適な値に調整する。あるいは家族の緊張度やストレスなどを計算し、スマートフォンに通知する。
ルネサスのパートナー企業と共同で開発を進めることにより、サービスを早期に立ち上げることができるとしていた。
(次回に続く)
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