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All Programmableデバイス向け開発環境、C/C++でFPGA回路設計も可能に:プログラマブルロジック FPGA(2/2 ページ)
ザイリンクスは、All Programmable SoCおよびMPSoC向けの開発環境「SDSoC」を発表した。SDSoCを用いると、FPGAを設計した経験がほとんどない技術者でも、高速化したいC/C++関数を指定するだけで、自動的にハードウェア回路に置き換えることができる。
HDLで作成した最適化済みライブラリも活用可能
また、ザイリンクスやサードパーティーがHDLで作成した最適化済みライブラリ(IPブロック)も活用することができる。これらのライブラリはCコードで呼び出すことができるライブラリへと容易に変換することができ、これを再利用することで開発効率を高めることができる。さらに、ザイリンクスやサードパーティー製の開発プラットフォームを利用すれば、システムアーキテクチャの検討を行うための仕様変更なども短時間で行うことができる。
SDSoCは、これまでも提供されてきた、Zynq上で動作するソフトウェアとハードウェアの性能を測定するソフトウェアプロファイリング機能を拡張している。新たに追加されたのはシステム性能全体を短時間に推定する機能である。「システムレベルプロファイリング」と呼ぶこの機能は、ハードウェアで高速処理したい関数を指定することで、SDSoCがC/C++コードを分析して、ソフトウェアサイクル数、データ転送量、アプリケーション全体での速度向上率などを算出することができる。これにより、実行性能を計測しながら、最適なシステム構成を短時間で推定することができる。
SDSoCについては、既にアーリーアクセスプログラムを実施中で、アーリーアクセス版は同社の販売代理店より入手することが可能である。
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