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14nm FinFETへの移行は「難しい決断だった」――サムスンプロセス技術(1/2 ページ)

Samsung Electronics(サムスン電子)の最新スマートフォン「Galaxy S6」には、14nm FinFETを適用したプロセッサが搭載されている。同社は、14nm FinFETの生産量において、Intelに次ぐ第2位のポジションを確保したい考えだ。Samsung Semiconductorの幹部は、14nmプロセスへの移行を決断するのは、たやすいことではなかったと振り返る。

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 Samsung Electronicsの新型スマートフォン「Galaxy S6」には、14nm FinFETプロセスを適用した「Exynos」が搭載されている*)。同社は、ライバル企業であるTSMCを押さえて、14nm FinFETチップの出荷ランキングでIntelに次ぐ第2位獲得を目指すという大きな目標を掲げている。

*)関連記事:「Galaxy S6」でサムスンは勢いを取り戻す?

 Samsung Semiconductorのファウンドリマーケティング部門でシニアディレクタを務めるKelvin Low氏は、EE Timesに対して、「競争は健全なことだ。競い合うことで、技術や業務、サービスレベルを限界まで高めることができる」と語る。

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Samsung SemiconductorのKelvin Low氏

 Low氏は、製造量や歩留まり率などについてはコメントせず、14nmプロセスを適用したアプリケーションやFinFETに関する戦略についてのみ説明した。

 同社は14nmプロセスで複数のチップを設計していて、そのうち数種類は既にテープアウト(設計完了)しているという。用途としては、モバイル機器などの民生機器、通信機器などを挙げている。「14nmプロセス技術は大きな進歩を遂げ、さまざまなアプリケーションに適用できるようになっている」(Low氏)。

 こうした分野に共通する課題は、長寿命のバッテリーとエネルギー効率が求められることだ。FinFETはリーク電流が少なく、低消費電力という特長がある。これは、Galaxy S6のようなモバイル機器や、1W当たりの処理能力(動作周波数)をGHzレベルに高めたいデータセンターなどにおいて、重要になる。

 Low氏は、どのチップをどこで製造しているかについては明確に述べなかったが、Samsungの14nmチップは、韓国と米国テキサス州オースティンで製造されている*)

*)関連記事:Samsung 14nmプロセッサ「Exynos」に刻まれた文字から探る

 Low氏は、「対外的には、どこで製造しているかはそれほど重要ではないはずだ。重要なのは、当社が既に14nmチップの製造を開始しているということだ」と述べている。

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