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6月に京都で開催されるVLSIシンポジウム 〜その成り立ちと概要:VLSIシンポジウム 2015 プレビュー(1)(2/3 ページ)
毎年6月、半導体のデバイス技術/回路技術の国際会議「VLSIシンポジウム」が開催される。この連載では、同シンポジウムのプレビューとして、その歴史や講演内容を紹介していこう。
VLSI Technology:投稿論文数は前回の京都を上回る
黒田氏に続き、VLSI Technologyのシンポジウム委員長を務める平本俊郎(ひらもと・としろう)氏(東京大学)が、VLSI Technologyの概要を説明した。
VLSI Technologyの投稿論文数は171件、採択論文数は68件、採択率は40%である。ハワイ開催と京都開催では、どちらかと言えば、ハワイ開催の投稿論文数が多い。前年のハワイ開催での投稿論文数は224件、前回の京都開催での投稿論文数は164件で、前回の京都開催に比べると、投稿論文数は増えている。採択論文数の68件は、前回の京都開催と同じ数。採択率の40%は前回の京都開催における41%とほぼ変わらない。
投稿論文の国・地域別件数を見ると、米国が最も多く、次いで台湾、欧州(EU)、それから日本となっている。いずれも半導体産業が重要な産業となった国・地域である。採択論文の国・地域別件数は、最も多いのが米国、それから欧州(EU)、日本の順番になっている。
大学と企業で論文数を比べると、大学の投稿論文数は87件、企業の投稿論文数は75件で、投稿論文数では大学が多い。しかし採択論文数は企業が39件、大学が25件でまだ企業が多い。といっても10年くらい前は8割を企業が占めていた(平本氏のコメント)ので、大学の研究水準が急速に高まっていると言える。
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