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ルネサス、発足以来初の最終黒字824億円を計上:ビジネスニュース 企業動向
ルネサス エレクトロニクスは2015年5月12日、2015年3月期(2014年度)業績を発表し、最終黒字824億円を計上したと発表した。2010年4月の発足以来初の通期最終黒字を達成した。
営業利益率も13%超
ルネサス エレクトロニクスは2015年5月12日、2015年3月期(2014年度)業績を発表し、最終黒字824億円を計上したと発表した。2010年4月の発足以来初の最終黒字を達成した。
同社の2014年度業績は、売上高こそ、ルネサス エスピードライバ(RSP)の事業譲渡や低採算製品事業での撤退、縮小の影響で、前年度比5%減の7911億円となったものの、営業利益は、円安効果や固定費削減効果により同比51%増の1044億円を計上。最終損益としても、リストラ費用など特別損失344億円を計上したもののRSP譲渡益(200億円)などもあって824億円の黒字を計上した。発足当初に目標として掲げた最終黒字をようやく5年目で達成した。
2013年に就任した作田久男会長兼CEOの下での経営目標として掲げる営業利益率二ケタの目標についても、13.2%と2014年度に達成したことになるが、為替影響などを除いた想定実力値としての2014年度営業利益率は8.4%ととし、引き続き、2015年度も営業利益率の改善に努める方針を示す。
ただ、「想定実力値としても、目標の営業利益率二ケタが見えてきた」(同社)とし、2015年度以降、“成長へのギアチェンジ”を掲げ、2015年6月で退任する作田会長の後任である遠藤隆雄氏の下で、強化する複数製品を統合的に提案するソリューション事業を強化していくとしている。
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