4K映像のピクチャインピクチャを実現、画像ひずみ補正にも対応:ESEC2015
アイチップス・テクノロジーは、「第18回 組込みシステム開発技術展」(ESEC2015/2015年5月13〜15日、東京ビッグサイト)で、解像度変換LSIと画像ひずみ補正LSIを用いた4K PiP/Warpingの表示デモなどを行った。
アイチップス・テクノロジーは、2015年5月13〜15日に東京ビッグサイトで開催されている「第18回 組込みシステム開発技術展(ESEC2015)」において、解像度変換LSIと画像ひずみ補正LSIを用いた4K PiP/Warpingの表示デモなどを行った。
4K PiP/Warpingのデモ展示では、解像度変換LSI「IP00C733」を搭載した4枚のボードを用いて、4Kカメラの映像に最大4種類の1080p映像を重ねて表示するピクチャインピクチャを実現した。これとは別に画像のひずみ補正を行うためのLSI「IP00C786」を搭載した。IP00C786は、1080p/UXGAの画像に対して、エッジブレンドやユニフォーミティ補正を行う機能も備えている。
IP00C733は、4系統の画像入力及び出力ポートを備え、1系統入出力でフルHD/WUXGAまで対応することができる。複数入出力系統を用いると、WQHD/WQXGAに加えて、4K2K(60Hz時)の入出力に対応することが可能である。「PiP機能はフルHD映像で当たり前になってきたが、4K映像になると、処理するデータ量が多くなり、重ね合わせの処理などが難しくなる」(説明員)と話す。また、IP00C786は現在、高性能FPGAで実現しているが、2015年末をめどにASIC化する計画だ。「その時点では、RGBの処理を分けた3チップ構成となる」予定である。
この他、3DLUT及び空間フィルタ機能を搭載した12ビット対応の動き適応IP変換及び解像度変換LSI「IP00C706」も紹介した。色変換処理に3DLUTを、拡大処理に空間フィルタをそれぞれ用いることで、高品位/高画質の画像出力を実現することができるという。IP00C706を4個用いることで、4Kシステムにも対応可能となる。放送用モニターなどの用途に向ける。
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