コラム
「IoT市場は不確定要素が多い」、マッキンゼーとGSAが報告:ビジネスニュース オピニオン(2/4 ページ)
McKinsey & Company(マッキンゼー・アンド・カンパニー)と半導体の業界団体であるGlobal Semiconductor Alliance(GSA)が、IoTに関するリポートを共同で発表した。リポートでは、「不確定要素が多いIoT市場では、半導体メーカーは“保険”的な戦略を取るべきだ」と指摘している。
プライバシーとセキュリティ
黎明(れいめい)期にあるIoTには、成長を妨げるような未解決の課題がいくつかある。これらの課題は長い間、半導体業界を繰り返し悩ませてきた。
McKinsey/GSAのリポートは、「主要な課題は、ユーザーデータのセキュリティとプライバシーに関することだ」と指摘している。同リポートは、「たとえこの2つが大きな問題にならない場合でも、他の多くの課題がある」と述べている。具体的には、
- 一貫性のある標準規格がない
- 細分化された市場で顧客の需要を構築するのが難しい
- 細分化されているが故に、多くのニッチな製品が市場に流通している
- それぞれの用途での価値を、より引き出すことが難しい
- IoTの機能に影響する技術的な問題がある
などを挙げている。
この調査結果は、今さら驚くような内容ではない。だが筆者は、「先見の明のある半導体業界関係者は、IoTの発展に対する金融市場の過剰な反応を鎮めようとしている」と感じていたのが自分だけではなかったのだと確信できた。
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