XiaomiがLeadcoreと提携、プロセッサの自社開発で差異化図る:ビジネスニュース 企業動向(1/2 ページ)
中国のスマートフォン市場で勢いを増しているXiaomi(シャオミ)が、プロセッサを自社で開発し、スマートフォンの差異化を図ろうとしている。そのため同社は、中国のLSIチップメーカーであるLeadcore Technologyと提携して、とりわけ特許ポートフォリオの強化に努めたい考えだ。
中国スマートフォン市場のシェアランキングトップ5社のうち、AppleとHuawei、Samsung Electronicsの3社は既に、自社製のプロセッサを搭載するスマートフォンを設計している。Xiaomiも、垂直統合型メーカーを目指す時が来たようだ。避けては進めないだろう。
中国のLSIチップメーカーであるLeadcore Technologyの幹部は、EE Timesに対して、「Xiaomiは、同社独自のカスタム設計プロセッサを開発して、自社製品の差別化を図ることで、さらなる高みを目指したい考えだ」と語った。
自社の設計強化よりも、提携を選択
Xiaomiは、社内の半導体設計チームを強化することよりも、Leadcoreと組むことを選んだ。Leadcoreは、中国のDatang Telecom Technology and Industry Groupが全額出資するファブレス半導体企業で、今後はパートナー企業としてXiaomiに技術を提供する。
Leadcoreのバイスプレジデントを務めるMarshal Cheng氏は、中国の東莞市(ドングァン)で2015年5月15日に開催された「China IC Innovation Summit」に集まった中国の企業との個別面談で、「当社は、製品、技術、特許の3つの異なる基準において、中国で最も成長の速いスマートフォン企業と提携している」と説明していた。
Xiaomiは2014年、6112万台のスマートフォンを出荷したという。Cheng氏は、「この数字と差別化の必要性から考えて、Xiaomiの戦略変更は“避けられない”ものだ」と述べる。
Cheng氏は、「Xiaomiの現在の体制では、サプライチェーンが一瞬でも止まると、製品の発売に影響が及ぶ可能性がある」と指摘する。また、「他社製品との差別化を図るには、Qualcommの『Snapdragon』やMediaTekの製品に依存し続けるべきではない。これらのデバイスはどの製品にも使われているからだ」とも述べている。
順位 | メーカー | 出荷台数 | 中国でのシェア |
---|---|---|---|
1 | Apple | 1450万 | 14.7% |
2 | Xiaomi | 1350万 | 13.7% |
3 | Huawei | 1120万 | 11.4% |
4 | Samsung Electronics | 960万 | 9.7% |
5 | Lenovo | 820万 | 8.3% |
その他 | 4170万 | 42.2% | |
合計 | 9880万 | 100% | |
2015年第1四半期における、中国スマートフォン市場のシェアランキング 出典:IDC |
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