XiaomiがLeadcoreと提携、プロセッサの自社開発で差異化図る:ビジネスニュース 企業動向(2/2 ページ)
中国のスマートフォン市場で勢いを増しているXiaomi(シャオミ)が、プロセッサを自社で開発し、スマートフォンの差異化を図ろうとしている。そのため同社は、中国のLSIチップメーカーであるLeadcore Technologyと提携して、とりわけ特許ポートフォリオの強化に努めたい考えだ。
合弁設立のうわさは、きっぱりと否定
中国では2014年末に、XiaomiがLeadcoreとの合弁会社の51%を出資するといううわさが流れたが、Cheng氏はこのうわさをきっぱりと否定した。「当社とXiaomiが合弁会社を設立するのは不可能だ。当社の親会社であるDatang Telecom Technology and Industry Groupの3分の1は、今も国営だからだ」と説明している。
LeadcoreがDatang Telecomの系列企業であることは、Xiaomiにとって好都合かもしれない。Datang Telecomは中国の多国籍通信機器企業で、中国情報産業部の下部組織であるChina Academy of Telecommunication Technology(CATT)によって、1998年に設立された。子会社であるDatang Mobile Communications Equipmentを通じて、中国のTD-SCDMA規格の策定を主導したことで知られる。
Cheng氏は、「当社が開発する予定のモデムチップと、CATTが開発したLTE/LTE-Aなどの特許ポートフォリオは、Xiaomiにとって非常に魅力的だったと思われる」と述べている。
Xiaomiにとって、Leadcoreとの提携と同様に重要なのは、脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されている特許ポートフォリオの強化だ。Xiaomiの特許ポートフォリオの脆弱性は、EricssonがインドでXiaomiを訴えた際に露呈した。Ericssonは、携帯電話ネットワークに接続する製品について、XiaomiがEricssonの特許を侵害したとしている。
Qualcommはここ数カ月間、事業の海外展開を図る中国のスマートフォンメーカーから告訴されないように、同社の膨大な特許ポートフォリオを中国のスマートフォンメーカーに格安で提供している。
Datang Telecomの特許ポートフォリオは、Qualcommの特許ポートフォリオほど幅広くはない。しかし、XiaomiはLeadcoreと提携することで、告訴される危険性をある程度下げることができそうだ。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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