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衣服をこすってスマホを操作? Googleのスマートファブリックプロジェクトが始動材料技術(1/2 ページ)

スマートファブリック(布地)の開発を目指すGoogleのプロジェクト「Project Jacquard」が始動した。米国ジーンズメーカーのリーバイスと協業することが決まっている。指でこするとモバイル機器を制御できるようなジーンズが作られるかもしれない。

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 2015年5月29日(米国時間)に、年次開発者会議「Google I/O 2015」において、スマートファブリック史上最大規模となる開発プロジェクト「Project Jacquard」を発表したGoogle。同プロジェクトは、こすったり触ったりすることで、モバイル機器や照明などを制御できるファブリック(布地)の量産を目指す。

 Project Jacquardは、導電性のある糸を使ったファブリックの開発プロジェクトである。Googleの「Advanced Technology and Projects(ATAP)」チームは2014年前半に開発に着手し、標準的な業務用織機を使って、タッチによる双方向通信が可能なファブリックを作ることに成功した。

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Project Jacquard用の糸

 ATAPの設計リーダーを務めるCarsten Schwesig氏は、EE Timesに対して、「静電容量式タッチセンサーの構造は、織物とよく似ている。われわれの研究は、端的に説明すると、織物の糸の一部を導電性の糸に置き換えることだ」と話した。

 従来の電導性の糸は、大量生産するにはいくつか問題点がある。業務用織機による製造プロセスは高温になるので、電子機器には悪影響を及ぼすことや、糸の色もバリエーションが少ないので見栄えの良い生地を製造できないことなどだ。Project Jacquardは、薄い合金を天然糸/合織糸と組み合わせて、電気抵抗が0.1Ωで、強度に優れた糸を作ることに成功した。しかも、さまざまな色合いがある。

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GoogleのATAPチームは、“柔らかい布を使ったコンピュータ”を開発したいという

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