ファーウェイとシャオミ、7つの相違点:中国ハイテク企業の星(3/4 ページ)
Huawei(ファーウェイ)とXiaomi(シャオミ)。今、中国エレクトロニクス業界で最も勢いのある2社といっても過言ではないだろう。両社の歴史や社風はまったく異なるが、いずれもIoT(モノのインターネット)に重点を置いているのは共通している。2社には、どのような共通点と相違点があるのだろうか。
【相違点2】グローバルか、国内か
Huaweiは既に海外市場に進出し、中国のハイテク企業の中でも真にグローバルなメーカーの1つとなった。HuaweiのYang氏は、Xiaomiとの違いを問われると、Xiaomiの最大市場がいまだに中国のままである点を指摘し、「Xiaomiはグローバル企業になり切れていない」と述べた。
Xiaomiは2015年5月初め、米国で初となるeコマースプラットフォームを立ち上げた。Xiaomiはこのプラットフォームを通じて、米国の消費者に直接、同社製のアクセサリ(バッテリー、スマート体重計など)を販売するが、Xiaomiブランドのスマートフォンの販売は行わない。
Xiaomiがフラッグシップのスマートフォンで欧米市場に進出できないのは、同社がスマートフォンの知的所有権を持っていないためであると多くの人が思っている。だが、XiaomiのプレジデントであるBin Lin氏は「われわれは米国の消費者の動きを研究し続けている。当社の新しいWebサイトは、スマートフォンで欧米市場に参入するための第一歩だ」と説明した。
【相違点3】有機的成長か、積極的な投資活動か
HuaweiはM&Aを信じていない。Yang氏によると、従業員所有企業であるHuaweiは「有機的成長」に注力しているという。同氏は「異なる組織を統合するという骨の折れるプロセスに巻き込まれることなく、素早く動きたい」と説明した。
XiaomiもM&Aをあまり行っていないが、その大きな理由として、同社の規模が小さすぎることがある。とはいえ、Xiaomiは多額の投資を通じて製品ポートフォリオの拡張を図っている。Xiaomiはいくつかの企業の少数の株式を取得しているが、そうした企業とは非独占的な関係を維持している。
【相違点4】コンセプトと製品化
Huaweiは、その企業規模と実績ある技術的基盤によって、さまざまな市場分野においてIoTを徹底的に追求すべく、取り組みを進めている。
同社は現在、IoT分野における実装レベルのパートナーを探しているところだ。しかし、同社の戦略は、自動車やスマートホーム、ウェアラブル端末など、さまざまな製品分野ごとに数社の業界リーダーを選んで協業するというものである。
一方のXiaomiは、同社のエコシステム企業が開発を手掛けたコネクテッド製品を発表している。これらの製品には、Xiaomiが開発した接続モジュールとサービスAPIが搭載されている。XiaomiのLin氏は、「IoTは、それに対応した製品を作らない限り、いつまでたってもコンセプトのままだ。Xiomiは、パワーポイントを使ったプレゼンを行うよりも、製品を作り出すことの方が得意だ」と述べる。
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