「Bluetoothを使ってスマホで決済」を実現するSoC:韓国BrilliantTSのカードに搭載
CSR製のBluetooth Smart SoC「CSR1013」が、韓国BrilliantTS製の多機能決済カードに搭載された。Bluetooth技術を使ってスマートフォンと無線通信を行うことで、決済を安全かつ簡単に行うことが可能となる。
CSRは2015年7月、同社製Bluetooth Smart SoC「CSR1013」が、韓国BrilliantTS製多機能決済カードに搭載されたと発表した。
CSR1013は、Bluetooth 4.1に準拠したSoCで、128kバイトのメモリを内蔵している。しかも外形寸法が2.4×2.6mmのWLCSP(Wafer Level Chip Scale Package)で供給している。厚みはわずか0.35mmだ。BrilliantTSは、新たに開発した多機能決済カードにCSR1013を採用した。Bluetooth技術を使ってスマートフォンと通信を行い、クレジットカードやデビットカードによる支払いを安全かつ簡単に行うことができるという。CSR1013は、セキュリティ機能も内蔵している。
この多機能決済カードは、一般的なクレジットカードなどと同一サイズで、1枚に30種類以上のカード情報を登録することが可能だという。このため、クレジットカードやデビットカードの機能に加えて、各種交通機関関連のカードとしても利用でき、ICや磁気カード、近距離無線通信(NFC)、ワンタイムパスワードといった方式にも対応している。このため、既存のPOSやATM装置などでも利用することができるという。
CSRは既に、CSR1013のサンプル品の供給を始めている。今後は既存のCSR101x開発キットと連携して利用できる各種モジュールも提供していく予定である。
関連キーワード
Bluetooth | Bluetooth Smart | 通信 | クレジットカード | スマートフォン | デビットカード | NFC(Near Field Communication)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 広い地下街、磁場のゆがみ……そんな東京駅でも迷わない、屋内測位技術を公開
CSRの屋内測位技術「SiRFusion」は、Wi-Fi信号やGPSの情報、加速度センサー/角速度センサーなどを組み合わせて屋内外の測位を行うシステムだ。新たにインフラを設置しなくても、既存のもので対応できるのが最大の特長となっている。 - Apple Payに続けるか、Samsungのモバイル決済サービス
Samsung Electronics(サムスン電子)は、「Mobile World Congress(MWC)2015」で、最新のスマートフォン「Galaxy S6」とともにモバイル決済サービス「Samsung Pay」(仮称)も発表するとうわさされている。米国で一定の成功を収めている「Apple Pay」に対抗する機能だと見られている。Samsung Payの成功の鍵は、欧州市場が握っているようだ。 - まさにIoT向け、勢い伸ばすBluetooth 4.1
モノのインターネット(IoT)の追い風に乗って、Bluetooth搭載製品が大幅に増加している。約1年前に策定が完了したBluetooth 4.1は、低消費電力という特性に加え、多くのスマートフォンに搭載されている実績、メッシュ型トポロジの採用など、IoTの実現に適した規格となっている。 - Qualcomm、CSRを約2700億円で買収
Qualcomm(クアルコム)は、Bluetooth技術を手掛ける英国のCSRを16億英ポンド(2700億円)で買収することで両社が合意したと発表した。CSRには、Microchip Technologyも買収案を提示していた。