次世代Google Glassは工場向け?:ファッション性は追求しない(1/2 ページ)
Googleが、次世代「Google Glass」の詳細を明らかにした。「Enterprise Edition」として、工場や病院での使用を想定したものだとされている。堅ろう性を強化し、防水機能も追加されるという。一般ユーザーへの販売は行われないようだ。
Googleは引き続き、コンピューティングの分野に影響力を及ぼそうと、さまざまな方向からアプローチを展開している。2015年7月は、次世代Google Glassに関する詳細をはじめ、新たな発表や情報が明らかになった。
Pixateの買収
1つ目は、GoogleによるPixateの買収だ。Pixateは、アプリの動作のシミュレーションが可能な、モバイルアプリツールの開発を手掛けるメーカーである。Pixateによると、同社の技術は、コードを書かかずに複雑なアニメーションなどを実現できるという。
Pixateは2015年7月21日(米国時間)、自社のブログの中で今回の買収について発表している。
そして2つ目は、「Google Glass Enterprise Edition」に関する詳細情報が明らかになったことだ。Google Glassが再び登場したということから、Googleがエンタープライズ市場を注視していることが分かる。Google関連のブログ(9to5Google)によると、Enterprise Editionは、さまざまな環境下において、さらなる堅ろう性と利便性の向上を実現する予定だという。
今回の2つの新情報から、Googleがモバイルエンタープライズ市場をどのように見ているかが分かるのではないだろうか。
簡単に言うと、モバイルエンタープライズ製品は、革新的製品というよりは、漸進的な製品だといえる。同製品で最も重要視されるのは、アプリの機能性の向上や、アプリを使用するハードウェアを提供することなど、使い勝手のよさである。
こうした製品の機能について考察してみたい。
Pixateの技術は、2つの分野に適用されている。まず、試作版の作成と編集には、ビジュアルエディタ「Pixate Studio」が使われる。このPixate Studioは、WindowsとMac OS Xで動作可能で、レイヤーやアニメーションなどを作成する場合に使用する。Pixate Studioは、ユーザーのシステム上に全てのファイルをローカル保存することができるため、単独で使用することも可能だ。
そして、試作版の共有/保存は、Pixateクラウドシステムで行われる。
GoogleがPixateを買収したことで大きく変わった点としては、150米ドルだったPixate Studioの使用料が、無償になったことが挙げられる。クラウドのアカウント使用料は、ユーザー当たり月額5米ドルである。
Pixateは、「Pixate Studioは、今後もスタンドアロン製品として、サービス/サポートの提供を継続していく」と述べている。
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