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スマホ失速は、Samsungに限ったことなのか先進国は既に飽和状態……(1/2 ページ)

スマートフォン市場への懸念が拡大している。Samsung Electronics(サムスン電子)がこのほど発表した2015年第2四半期決算で、2015年後半のスマートフォンビジネスに不安を表明したためだ。Samsungのビジネスが不調なのか、それとも、スマートフォン市場全体が低迷期に入りつつあるのだろうか。

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 かつて世界モバイル市場の成長をけん引する支配者だったSamsung Electronics(サムスン電子/以下、Samsung)が、2015年7月30日、“控えめ”な2015年第2四半期決算と2015年通期決算予測の下方修正を発表した。

 2015年第2四半期のSamsungの全体の収益は48兆5400億ウォン(418億米ドルに相当)で、前年同期比から7%減少した。営業利益は同年前期比4%減となる6兆9000億ウォン(59億米ドル)だった。特に、モバイル部門の営業利益が前年同期に比べて38%も減少し、2兆7600億米ウォン(24億米ドル)に落ち込んだ。


Samsung Electronicsの2015年第2四半期決算概要 出典:Samsung Electronics

 カンファレンスコールの中で、Samsungは前途に“さらなる試練”が待ち受けていると予告した。この背景には、半導体事業の堅調な伸びにもかかわらず、モバイル部門が再び四半期決算を押し下げたことがある。

今回のSamsungが打ち明けた予告によって、金融業界は同社の2015年下半期業績にも不安を抱くようになっただろう。半導体事業の堅調な伸びも、金融業界が抱く世界半導体市場全体への不信を拭うには至らないとみられる。

 なかでも大きな懸念は、今回のモバイル事業の失速が、Samsungだけに限られた出来事なのか、それとも、スマートフォン市場全体での低迷の前兆なのか、という点だ。

マイナス成長?

 不吉なことに、台湾の市場調査会社であるTrendForceは最近、2015年のスマートフォン出荷台数の伸び率予測を11.6%から8.2%に下方修正した。同社のスマートフォン担当アナリストであるAvril Wu氏は、下方修正の要因について「2015年下半期の世界経済の見通しが良くない。スマートフォンの需要自体も鈍化している」と説明した。

 Wu氏は「スマートフォン出荷台数の伸び率は2014年に26.6%にも達したが、2015年に入って、伸びは鈍ってしまった」という。

 Linley Groupの創設者で主席アナリストでもあるLinley Gwennap氏は、EE Timesに対し、「既に飽和状態にある最先進国でのスマートフォン市場の成長は皆無か、それに近い状況だ」と語った。

 さらにGwennap氏は、「スマートフォンの買い替えサイクルが長くなれば、先進国のスマートフォン市場はマイナス成長に陥る危険がある。つまり、過去数年間のPC市場と同じ事態に陥るということだ。この問題を避けるため、ハイエンドスマートフォンのメーカーは、新しくて魅力のある機能を追加し続け、ユーザーに新機種への買い替えを促す必要がある」と述べた。

 Forward ConceptsのプレジデントであるWill Strauss氏も同意見のようだ。Strauss氏は「米国市場は既に飽和状態であるため、“iPhone 7”のような話題性のある新バージョンしか成長要因にならない」と述べた。

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