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産総研、軽元素を原子レベルで可視化リチウム原子などの構造や振る舞いを電子顕微鏡で観察可能に(2/2 ページ)

産業技術総合研究所(産総研)ナノ材料研究部門の末永和知首席研究員と同部門で電子顕微鏡グループの千賀亮典研究員は、低加速電子顕微鏡を用いて、リチウムを含む軽元素を原子レベルで可視化することに成功した。

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原子の化学的性質も理解可能

 今回開発した方法を用いると、軽元素位置の特定に加えて、各原子の化学的な性質も理解することができるという。開発した方法で状態の異なるリチウムについて検証したところ、EELSで得られる信号の形やピーク位置から、結合相手の数によって違いがあることが分かった。


観察結果からリチウムなどの軽元素の結合状態を直接分析することができる (クリックで拡大) 出典:産業技術総合研究所

 今回の研究では、カーボンナノチューブ等のシールド材料を用いることで、電子線のダメージを低減した。今後はシールド材料のない状態での軽元素観察を行うための新たな計測方法なども開発していく考えだ。

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