ローデ、5Gチャネルサウンダソリューション提供:ミリ波帯5Gネットワーク構築を支えるテストシステム
ローデ・シュワルツは、フラウンホーファー・ハインリヒ・ヘルツ研究所(フラウンホーファーHHI)の協力を得て実現した「5Gチャネルサウンダソリューション」を発表した。マイクロ波/ミリ波帯における5Gネットワーク活用を実現するためのテストシステムである。
ローデ・シュワルツは2015年8月、フラウンホーファー・ハインリヒ・ヘルツ研究所(フラウンホーファーHHI)の協力を得て実現した「5Gチャネルサウンダソリューション」を発表した。このテストシステムは、マイクロ波/ミリ波帯における5Gネットワーク活用を目指した研究活動を支援するためのものである。
5Gチャネルサウンダソリューションは、ローデ・シュワルツ製のベクトルシグナルジェネレータ「R&S SMW200A」とシグナルスペクトラムアナライザ「R&S FSW」及び、フラウンホーファーHHIより提供されるアプリケーションソフトウェアと同期ユニットなどで構成される。
具体的には、送信側にSMW200Aとベースバンドジェネレータ「R&S AFQ100B I/Q」、受信側にFSWなどを設置する。送信側と受信側の同期はフラウンホーファーHHIが提供する、絶対基準時間が2nsという高精度のクロックでトリガされる。SMW200AとAFQ100Bは、最大500MHzの信号帯域幅と最大40GHzのキャリア周波数で、最適化された相関シーケンスに基づき、広帯域のサウンダ信号を出力する。
また、FSWは搬送周波数として85GHzまでの信号を受信し、内蔵した500MHzの復調器によって信号の復調とサンプルを行う。フラウンホーファーHHIが提供するアプリケーションソフトウェアで復調信号の後処理を実行し、時間/遅延ドメイン内で生じるチャネルインパルス応答の見積もりを行う。
40GHz(送信側)及び85GHz(受信側)以上の周波数帯を測定する場合には、外部ミキサのダウンコンバータを用いることで対応することができるという。また、送信側にフラウンホーファーHHIの広帯域I/Qベースバンドジェネレータを用い、受信側に2GHzのI/Q解析帯域幅に対応するFSW-B2000とオシロスコープ「R&S RTO」を用いれば、2GHzの広帯域信号を解析することが可能だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ドコモ、5Gに向けた実験協力で新たに5社を追加
NTTドコモは2015年7月22日、第5世代移動通信(5G)実現に向けた実験や技術開発に関して、Intel(インテル)やQualcomm(クアルコム)など新たに5社と共同実施すると発表した。 - オシロスコープに1.5GHz/2GHzモデルを追加、ハードウェアで500μV/divを実現
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、オシロスコープ「R&S RTEシリーズ」に1.5GHz/2GHzモデルを追加した。入力感度は、50Ωカップリング時に、ハードウェアで500μV/divを帯域制限なしで可能にしている。 - 信号解析帯域を2GHzまで拡張可能、スペアナ用オプション
ローデ・シュワルツ・ジャパンの「R&S FSW-B2000」は、シグナルスペクトラムアナライザ「R&S FSW」向けのハードウェアオプションで、これを搭載することにより信号解析帯域幅を2GHzまで拡張することができる。 - オシロスコープに2モデルを追加、帯域を1GHzに拡張
ローデ・シュワルツ・ジャパンは、オシロスコープ「R&S RTM2000シリーズ」に、200MHzモデルと1GHzモデルを追加した。同時に、7桁の周波数測定精度を可能にした、DVM/周波数カウンタ機能「R&S RTM-K32」を発売した。