新型Apple TVは、成功するのか:iPhoneと並ぶ、もう1つの目玉?(1/3 ページ)
Appleの新製品発表会が近づく中、「iPhone」以上に話題をさらうと一部でいわれているのが、新型「Apple TV」だ。「Roku」や「Chromecast」などのライバルがいる中、Apple TVは存在感を高められるのだろうか。
Appleは、米国カリフォルニア州で2015年9月9日(現地時間)に開催する新製品発表会で、新型「Apple TV」を発表する模様だ。Apple TVに関する臆測が飛び交っている。「同イベントで話題をさらうのは、『iPhone 6s(仮称)』ではなく新型Apple TVだろう」と予測する声もあるほどだ。
新型Apple TVの機能に関する情報は、ここ数週間で少しずつ漏れ聞こえてきた。OSは「iOS 9」で、「Siri」とネイティブアプリケーションを搭載。Bluetoothゲームコントローラに対応、ストレージを拡張し、プロセッサが高速化されるという。
Appleファンなら関心を持つかもしれない。だが、これまでのTVの視聴習慣を覆すような革命的な製品とは思えない。
近年、TVの視聴形態は多様化している。その中には、“コードカッター”や“コードシェイバー”と呼ばれるケーブルTVの契約を解約した人や、“コードネバー”と呼ばれるケーブルTVの契約をしたことがない人、“コーダー”と呼ばれるケーブルTVの契約者など、さまざまな視聴形態がみられる。こうした多様な形があっても、あるいは多様性ゆえに、新型Apple TVのようなデバイスがどのように生活を変えるかを具体的に述べるのは難しい。
Ericsson ConsumerLabは最近、TVやメディアの世界的な視聴動向に関する報告書を発表し、次のような調査結果を明らかにした。
- スマートフォンでビデオを視聴する人の数は、2012年と比べると世界で71%増加した。米国では、この数字は136%とさらに大きい
- 米国のティーンエイジャーのテレビ/ビデオ視聴時間のうち、55%はモバイル機器で視聴されている
- 米国では、有料のビデオオンデマンドユーザーの86%は、少なくとも1週間に1度ビデオをまとめて視聴する
こうした調査結果を見ると、「Appleがリビングルームに侵入する」というThe New York Timesの言い回しも時代遅れなものに思えてくる。
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