ウェアラブルの世界で花開くAR技術:Apple、Google、Microsoftも注目(4/4 ページ)
AR(拡張現実)・VR(仮想現実)技術への関心が、ここ1年でさらに高まっている。特にスマートグラスと相性がよいAR技術は、ソニー、Apple、Googleなど大手メーカーからの注目度も高く、同分野への投資が積極的に進んでいる。
高輝度ディスプレイで外でも見やすい
テレパシージャパンは、Android対応のスマートグラス「Telepathy Jumper」を展示した。Wi-FiおよびBluetooth通信チップ、カメラ、マイクを搭載していて、「Skype」のようなアプリをインストールすればスマートフォンと同等のことができる。民生用途も視野に入れているが、やはりニーズが高いのは遠隔作業支援だという。ディスプレイの解像度は960×540画素で、輝度が高く、屋外でも視認性が高いのが特長だ。
“光の柱”で目的地へ導く
端末メーカー以外では、地図ソフトウェアを手掛けるゼンリンデータコムが、スマートグラス用のナビゲーションアプリのデモを披露した。ソニーのスマートグラス「SmartEyeglass Developer Edition」向けに開発した「いつもNAVI for SmartEyeglass β」である。2015年3月に発表された。SmartEyeglass Developer Editionのレンズ上に、ナビゲーション情報をARで表示する。面白いのは、目的地がある方向に“光の柱”が立つところだ。光に導かれるような感覚で、それに向かって進んでいけばよいという。
この他、Android Wearを搭載したスマートウォッチ向けのナビゲーションアプリ「いつもNAVI for Android Wear β」も展示した。スマートウォッチはディスプレイが小さいので、進む方向を矢印のみで表示など、かなりシンプルにしたという。
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