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5GからWi-Fi Callingまで、注目技術が一堂に!エリクソンの無線技術に触れる(2/2 ページ)

エリクソン・ジャパンは日本創業30周年を記念し、国内顧客を中心としたイベントを開催した。当日は記者説明会に加えて、同社の最先端の技術を用いたソリューションを展示。5G無線テストベッドのライブデモの他、最新の無線端末、Wi-Fiだけで通話が行える「Wi-Fi Calling」などが展示された。

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15GHz帯で最大5.8Gbpsを実現

 説明会では、5Gにおける無線テストベッドのデモも行われていた。デモはNTTドコモの研究開発拠点「ドコモR&Dセンタ」(神奈川県横須賀市)から中継。15GHz帯(14.9GHz帯)の周波数帯を使用し、400MHz幅(100MHz CC×4のキャリアアグリゲーション)で最大5.8Gビット/秒(Gbps)の通信速度を実現したという。

 高い周波数であるほど、電波は直進性が高くなる性質があり、障害物に弱くなる。しかし、下記のデモ写真からも分かる通り、手をふるなど、電波を遮る行為をしても4Gbpsを超える速度を実現することが分かった。


デモの構成 (クリックで拡大)

電波を手をふって遮ったとしても4Gbpsを超えていることが分かる (クリックで拡大)

モジュールで提供される無線システム

 展示では、エリクソン最新の無線システム「Ericsson Radio System」に関する紹介も行われていた。Ericsson Radio Systemの最大の特徴は、モジュールとして提供されているため、それぞれのニーズに合わせた構成で基地局を作れることである。また、今までは集中管理型と分散管理型の無線LANで無線機器を使い分ける必要があったが、Ericsson Radio Systemは両方に対応可能となっている。

 展示で紹介されていたのは、2013年9月に発表されたピコセル「Radio Dot」。Radio Dotは小型で重さ300gのため、オフィスビルや駅などの屋内に適している。通信距離は半径25m程度。基地局本体に接続されている屋内無線装置「Indoor Radio Unit(IRU)」にイーサネットで接続するだけで利用が可能だ。IRUから給電することも可能である。

 従来の無線システムは、RFケーブルが用いられており、設計が難しく、設置の際も専門の免許を必要としていた。Radio Dotはイーサネットで接続することで設計や設置の手間を低減し、システム全体にかかるコストを削減することができる。

左=「Radio Dot」。片手で持てるほどの小型で重さは300g/右=屋内無線装置「Indoor Radio Unit(IRU)」。8つのイーサネットをつなげることができる (クリックで拡大)

 屋内に適するRadio Dotに対して、屋外のマイクロセル「Radio 2203」も2015年2月に発表されている。従来の半分の大きさを実現し、消費電力も50%に抑えている。通信距離は、半径数百mとなっている。従来の屋外の無線通信システムは、設置のためにクレーンを用いていたが、Radio 2203は小型化を実現したことで、クレーンを使わずに設置が可能となるため、コストの削減にも効果的である。

左=屋外のマイクロセル製品「Radio 2203」/中央=マクロセル「Radio 2217」。通信距離は、2kmとなっている。/右=Radio 2203と同じく2015年2月に発表されたベースバンド製品「Baseband 5216」。従来のベースバンドと比較して最大2倍のセルを処理できるという。LTE FDDモードとTDDモードを同時にサポートし、最大8万人の加入者に対応する (クリックで拡大)

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