部分痩せは可能なのか? (後編):世界を「数字」で回してみよう(20) ダイエット(5/9 ページ)
後編では、「部分痩せ」について、かなり突っ込んだ検証をしてみたいと思います。そもそも、体のある特定の部位だけ、『脂肪の増加方向と減少方向に異なる加速度が生じる』ことがあり得るのでしょうか。今回はこれについて、数字を回しまくってみました。
あくまで真剣に検証してみる
この私の膠着(こうちゃく)状態を破ったのが、この後編冒頭の嫁さんの一言、「ブラジャー」だったのです。
嫁さんは(そして多分、担当のMさんや、多くの女性も)、ブラジャーの装着感で、胸の大きさが減っていくことを実感していたと想定できそうです(体重と違って、日常的に胸囲の測定をしているとも思えませんし)。
これを数字で回してみたいと思います。
まず、問題を単純化するために、女性の乳房を理想的な円形を半分に分割したものとして、取り扱うこととします。
このモデルにおける基準値を、「ブラジャーのカップ」とするものとします。ブラジャーのカップはトップバスト(乳房の最も高い位置を経由する胸囲)と、アンダーバスト(乳房の影響下にない胸囲)との差分で決まるものだそうです(今回始めて知りました)。
それぞれのカップにおける、乳房の直径、面積、および体積の計算結果は、以下の通りになりました。
ここで注目するべきポイントは、女性の手のひらというのが、女性の乳房を測定するのに、理想的な測定ツールとなっているということです(ブラジャーのFカップの規準器として使えそうです)。つまり、女性は、ブラジャーの他にも、手の平を使って常時観測可能な状況にあることが推認されます。
そして、この乳房は、身体のどの部分にも見られない独特の変化をするのです。
乳房のライン、表面積は、その値が小さくなるほど、収縮感が加速します。
つまり、ダイエットが順調に進めば進むほど、ブラジャーのカップのサイズ、または、ブラジャーのカップからの圧力の両方において、乳房が加速的に小さくなっていくように「感じられる」ようになっているのです。
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