「Skylake」のIMVP 8準拠の電源IC:実装面積を半減、電池使用時間は長持ちに(1/2 ページ)
インターシルは、パワーマネジメントIC(PMIC)「ISL95852」とバッテリーチャージャIC「ISL95521」を発表した。Intel製Coreプロセッサ「Skylake」に対応したもので、従来に比べて電源回路部の基板面積を半減することができ、バッテリー駆動時間の延長を可能とする。
新型Coreプロセッサ「Skylake」対応
インターシルは2015年9月29日、パワーマネジメントIC(PMIC)「ISL95852」とバッテリーチャージャIC「ISL95521」を発表した。両製品はIntel製の新型Coreプロセッサ「Skylake」に対応している。従来に比べて電源回路の基板面積を半減することができ、バッテリー駆動時間の延長を可能とする。
新製品は、Intelが自社モバイルプロセッサ用に規定した電源仕様「IMVP(Intel Mobil Voltage Positioning) 8」に準拠しており、Skylaleに対応した製品となる。独自のR3変調技術を採用することで、軽負荷時でも高い効率を実現し、高いレギュレーション精度や負荷変動に対する高速応答性などを達成している。
異なる電圧を出力
ISL95852は、3個の同期整流型降圧スイッチングレギュレータ制御機能、MOSFETドライバ、パワーMOSFET、故障監視/保護機能を集積しており、外形寸法が4×4mmの64端子WLCSPのパッケージで供給する。ISL95852は、バッテリーやACアダプターからの入力電圧を、IMVP 8仕様に基づき、「コアプロセッサ」「グラフィックプロセッサ」「システムエージェント」に向けて、それぞれ異なる電圧を出力することができる。スイッチング周波数は負荷に応じて最大1.3MHzまで可変することが可能だ。これにより、過渡応答時には競合製品に比べて応答速度が2倍速いという。
ISL95852は、小型パッケージを採用したことや、スイッチング周波数が高く、外付けするインダクタとコンデンサも小型化できることから、電圧レギュレータの基板占有面積は180mm2で済む。ディスクリート部品で構成した場合(スイッチング周波数は700kHz)に比べて、最大で半減することも可能となる。
この他、過電流、過電圧、低電圧、過熱などに対する故障保護機能とアラート信号機能を内蔵した。また、I2Cバスによるシステムの故障監視、イネーブル制御、GPIOの設定、出力電圧オフセットのプログラミングなどが可能である。価格は1000個一括購入時の単価が6.99米ドルとなっている。
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