Ultra HD Blu-ray対応レコーダーを披露:パナソニックが「世界初」
パナソニックは「CEATEC JAPAN 2015」にて、Ultra HD Blu-rayに対応したレコーダー「DMR-UBZ1」を展示した。Ultra HD Blu-rayに「世界で初めて」(同社)対応した製品となる。
パナソニックは「CEATEC JAPAN 2015」(2015年10月7〜10日、幕張メッセ)で、次世代のBlu-ray規格である「Ultra HD Blu-ray」にした対応したレコーダー「DMR-UBZ1」を披露した。2015年11月13日に発売する予定で、想定価格は約40万円。月産台数は500台としている。
Ultra HD Blu-rayは、4Kの解像度に加えて、60pのフレームレート、最大1000〜1万nitの高輝度(HDR[ハイダイナミックレンジ])、広い色域(BT.2020規格に対応)を備えるもの。従来のBlu-rayに比べて、白つぶれが少なく、より色鮮やかで立体感のある映像を楽しめる。
DMR-UBZ1には、パナソニックハリウッド研究所(PHL)で培った技術を活用した、4K対応エンジン「4Kリアルクロマプロセッサplus」が搭載されている。デコードした4K/4:2:0の信号を、独自の処理で4K/4:4:4に補間する技術である。こうした画像処理技術は、パナソニックが以前から強みを持つ分野でもある。
「4Kリアルクロマプロセッサplus」の概念図。青い丸は輝度信号、オレンジの四角は色信号を表している。4K/4:2:0で丸と四角の数を比べると、四角の方が少ない。つまり、色信号の方が少ないのである。4Kリアルクロマプロセッサplusでは、色信号を垂直・水平の両方向にそれぞれ4倍ずつ拡張し、“色の情報を増やす”というイメージだ(クリックで拡大) 出典:パナソニック
Ultra HD Blu-rayに強い期待
パナソニックの説明担当者は、「Ultra HD Blu-ray対応のディスクは2016年にかけて市場に登場すると考えている。4Kテレビが普及し始めたことで、ムービーや写真も4Kに移行し始めている。そうした中で、ディスクメディアだけが2Kのまま取り残されるのは考えにくい。ディスプレイやレコーダーを提供するメーカーとして、Ultra HD Blu-rayには非常に期待している」と強調した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 富士通とパナソニックのシステムLSI事業統合に関する“6つの疑問”
富士通とパナソニックは、2014年内に両社のシステムLSI事業を統合して新会社を設立する。ただ、この新会社は、どのようなシステムLSIをどのように製造し、どうやって利益を上げていくか、あまり明らかにされていない。そこで両社に“6つの疑問”を投げかけた。 - パナソニックの半導体事業改革が完了
パナソニックは、半導体事業部門を新設する子会社に集約する事業再編策と東南アジア地区の後工程拠点をシンガポール企業に売却することを発表した。 - “BD”の次は“AD”――パナとソニーが次世代光ディスク規格「Archival Disc」策定
パナソニックとソニーは2014年3月10日、業務用光ディスク規格として「Archival Disc」(アーカイバル・ディスク)を策定したと発表した。 - 日本の隠れた半導体優良企業「メガチップス」(後編)
積極的にM&Aを行う日本のファブレス半導体企業メガチップス。その背景には、チップ設計から製造、組み立て、品質管理までフルカバーの“ターンキーサービス”を提供したいという考えがあるからだ。