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Microsoft、Appleに本格攻勢「Windows 10」デバイス投入で(1/2 ページ)

Microsoftが、「Windows 10」を搭載した製品群を発表した。Appleの「MacBook」「iPad」「iPhone」の顧客層を明らかに意識したラインアップとなっていて、Microsoftが本格的にAppleに攻勢を仕掛けていることがうかがえる。

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真っ向勝負を仕掛けたMicrosoft

 Microsoftは、「Windows 10」を搭載した初のノートPCとモバイル機器を発表した。高級志向の消費者やビジネスユーザーを対象とし、Appleの「MacBook」「iPad」「iPhone」の顧客層にぴったり重なる製品ラインは、Appleの戦略をなぞるかのようだ。Microsoftはこの他、新モデルのウェアラブルフィットネス機器や、バーチャルリアリティを体験できるヘッドセット「Hololens」のアプリケーション開発者向けのバージョンも発表した。

 Microsoftは、「Surface Book」で「Macbook Pro」に攻勢をかける狙いとみられる。Surface Bookは重さ約1.5kgで、13.5型の取り外し可能なディスプレイを備え、バッテリー駆動時間は最大12時間、販売価格は1499米ドルだ。Intelの第6世代「Core i5」/「Core i7」プロセッサと、「Intel HD Graphics」を搭載する。ストレージは最大1Tバイト。外付けGPUとしてNVIDIAの「GeForce」も搭載していて、ゲームやビデオ編集にも対応できる。メモリは、最大16GバイトのRAMと1Gバイトの専用GDDR5を備える。

エンタープライズ向けで安定した利益を

 米国の市場調査会社であるCreative Strategiesのプレジデントを務めるTim Bajarin氏は、「Microsoftの新製品は高価格・高性能で、ミドルエンドからハイエンドのエンタープライズ向けである。性能を向上させてハイエンドユーザーの購買意欲を刺激することで、低迷するPC市場を活性化したい考えだ」と述べる。

 Bajarin氏は、「PC市場の成長は横ばいで、成長は期待できない。MicrosoftとIntelによると、現在、使用年数が4年を超えたPCが少なくとも4億台は使われているという。両社は新しいモデルへの買い換えを促すために、ノートPCや2 in 1 PC、コンバーチブルPCの開発を強化している。エンタープライズ市場は、主流であるノートPC市場や民生向けPC市場と比べると大きくはないが、好調で利益率が高い」と指摘する。

 899米ドルの「Surface Pro 4」タブレット端末も、8.4mmの薄型ボディにCore i5/Core i7コアを搭載する。「Surface Pro 3」と比べて性能が30%向上した他、静音性と冷却機構も改善された。バッテリー駆動時間は最大9時間で、指紋センサー搭載モデルも追加された。Surface BookとSurface Pro 4は、一部の地域で2015年10月7日から予約を受け付け、カナダと米国で10月26日から発売される。

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「Surface ペン」は、1024段階の筆圧を認識できる

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