ルネサスが競合とも手を取り、開発を進めるCIS:「R-Carコンソーシアム」の定例イベント(1/3 ページ)
ルネサス エレクトロニクスは、自動走行技術をテーマに、パートナー各社が連携しCIS(Car Information System:車載情報システム)ソリューションを開発する「R-Carコンソーシアム」の活動報告などを行う定例イベントを開催した。統合コックピットやADAS向けのソリューションが多数紹介されたので、その一部を紹介する。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2015年10月21日、ルネサスとパートナー各社が連携しADAS(先進運転支援システム)などCIS(Car Information System:車載情報システム)ソリューションを開発する「R-Carコンソーシアム」の活動報告などを行う定例イベントを開催した。6回目となる今回のイベントでは、統合コックピット、ADASに必要な要素であるコネクティビティ、画像認識、HMIHMI(Human Machine Interface)向けソリューションが紹介された。本記事では、その一部を紹介する。
1チップで同時に3つのディスプレイ動作が可能
最初に紹介するのは、統合コックピットデモシステムである。ルネサスの車載情報機器向けSoC(System on Chip)である「R-Car H2」を使い、同時に3つのディスプレイ動作させるシステムだ。車載ネットワーク「Ethernet AVB」にも対応し、Ethernet AVB で接続された4台のカメラで画像をR-Car H2でサラウンドビュー映像に加工しディスプレイに表示させた。
同会場では、歪み補正エンジン「IMR」(Image Render)によるヘッドアップディスプレイ(HUD)のデモも行われていた。IMRにより、CPUやGPUに重負荷を掛けることなく、高速な補正処理が行えるという利点がある。これにより、ウインドシールドの形状の違いやHUDの取り付け位置のズレがあっても、画像の歪みをリアルタイムに補正できる。
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