押した時だけBLE電波を発信、ボタン型ビーコン:ユーザーの好みに応じた情報配信が可能に
三信電気は、ボタンを押した時だけ電波を出力し、スマートフォンなどと連動可能なBraveridge製ボタン型ビーコン端末「押したときだけBeacon!」(BTN01)の販売を始めた。
三信電気は2015年11月、ボタンを押した時だけ電波を出力し、スマートフォンなどと連動可能なBraveridge製ボタン型ビーコン端末「押したときだけBeacon!」(BTN01)の販売を始めた。観光案内や緊急時の連絡などでビーコン応用システムの導入を検討している企業などに提案していく。
新製品は、ボタンを押したときだけBLE(Bluetooth Low Energy)電波を発信する。ビーコンのサービスエリア内でBLE電波を受信したスマートフォンなどでは、アプリケーションソフトウェアを起動したり、関連するホームページを表示したりすることができる。ボタンの押し方も「シングルクリック」、「ダブルクリック」および「ボタン長押し」を使い分けることで、3パターンのBLE電波を発信することができる。電池の消費はボタンを押した時だけなので、1回当たり5秒間発信し、1日156回発信した場合に、電池(CR2032)交換無しで最低3年動作可能だという。
新製品は、外形寸法が直径46.3mm、厚み11.5mmで、重さは電池を含め8.2gである。防水仕様の設計となっており、本体カラーは黒色と白色を用意している。
Braveridgeは、スマートフォンやPC周辺機器に強みを持つODM/OEM企業で、意匠設計から開発、製造まで自社内で一貫して行う。自社工場はApple Lightningコネクタライセンシ(iAP2)の認定を受けている。同社はこれまで、ビーコン端末としてボタン電池「CR2032」内蔵の「ドリッピー君」、単三電池を用いた「スライミー君」を開発、生産してきた。
一般的なビーコンシステムは、スマートフォンなどを所有した利用者が、サービスエリア内でビーコン電波を受信すると、自動的にサービスが提供される仕組みとなっている。これに対して今回は、ボタンを押した時だけビーコンから電波が発せられる製品を追加した。これによって、エリア内の受信者に対して情報サービスを選択的に提供することが可能となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BLEビーコンとしても機能するスマートLED電球
CSRは、SK Telecomが「CSRmesh」を採用し、Bluetooth Smart(Bluetooth Low Energy:BLE)ビーコンとしても機能するスマートLED電球を開発したと発表した。照明とビーコン、メッシュ機能を組み合わせた連携は、「世界初」(CSR)という。 - 「IoTのラスト100mを狙う」、“切れない無線”に注力するリニア
リニアテクノロジーは「ワイヤレスジャパン2015」で、同社の無線センサーネットワーク技術「ダスト・ネットワークス」の採用事例を展示した。マイクロ秒単位で時刻同期を行い、空間と周波数の点で冗長性を持たせたダスト・ネットワークスは、点在するセンサーからのデータを集約する部分である、“IoT(モノのインターネット)のラスト100m”を狙うという。 - 広い地下街、磁場のゆがみ……そんな東京駅でも迷わない、屋内測位技術を公開
CSRの屋内測位技術「SiRFusion」は、Wi-Fi信号やGPSの情報、加速度センサー/角速度センサーなどを組み合わせて屋内外の測位を行うシステムだ。新たにインフラを設置しなくても、既存のもので対応できるのが最大の特長となっている。 - 電子看板と連動したデータ送信も――広がるBeaconの用途
アプリックスIPホールディングスは、「CEATEC JAPAN2014」(シーテック ジャパン/2014年10月7〜11日)で、Bluetooth Low Energyを使用したビーコンの応用事例を紹介した。電子看板と連動した情報配信をはじめ、商品タグ、電子認証機能付きスタンプラリー、入出退室管理などさまざまなビーコンの活用方法をデモを交えて提案した。