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3D NANDフラッシュの物理解析が進む福田昭のデバイス通信 IEDM 2015プレビュー(3)(2/3 ページ)

今回はセッション4〜6の講演を紹介する。セッション4では、人間の脳をモデルにした計算アーキテクチャなどが焦点となる。セッション5では3D NAND型フラッシュメモリ関連の発表が行われ、セッション6ではIGZO材料による20nmノードの高周波FETなどが発表される予定だ。

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ナノスケールに対応したデバイスシミュレーション

 セッション5(モデリングとシミュレーション)のテーマは「先端デバイスとパワーデバイス、メモリの物理モデリング」である。最先端デバイスでは、Global TCAD Solutionsがナノスケールのデバイスに対応したデバイスシミュレーションツール群を発表する(講演番号5.1)。サブバンド構造ツール、ボルツマン輸送ソルバ、量子輸送ソルバなどで構成される。パワーデバイスでは、イタリア・ボローニャ大学などの研究チームがGaNオンSi基板の縦型i構造のリーク電流を垂直方向と水平方向で解析した結果を発表する(講演番号5.3)。

 メモリでは3D NAND型フラッシュメモリに関する講演が相次ぐ。Macronix InternationalとSynopsysの共同研究グループは、電荷捕獲型メモリセルのステップパルスプログラミングでCSE(Charge Storage Efficiency)の影響をモデル化して取り込むことでプログラミングの特性をより良く解析できることを示す(講演番号5.5)。IMECとGlobal TCAD Solutionsの共同研究チームは、細長い多結晶シリコンチャンネルの結晶粒界を新たにモデル化した結果を発表する(講演番号5.6)。結晶粒界におけるキャリア移動度の低下とランダムに位置する孤立した欠陥の電荷とを、2次元のモデルと3次元のモデルで示した。

セッション5の講演一覧
セッション5の講演一覧
セッション5の講演一覧(クリックで拡大)

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