印加電圧を±3000Vに拡大、パワー半導体向け解析:SiC/GaNデバイスの故障を非破壊で解析
OKIエンジニアリング(OEG)は、パワー半導体素子向けの受託解析サービス「ロックイン赤外線発熱解析サービス」について、対応可能な印加電圧を±3000Vまで拡大した。SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)デバイスなどにおいて、不良個所の特定などが容易となる。
OKIエンジニアリング(OEG)は2015年11月、パワー半導体素子向けの受託解析サービス「ロックイン赤外線発熱解析サービス」について、対応可能な印加電圧を±3000Vまで拡大した。高電圧を印加した状態で、パワー半導体素子の微小リークなどを解析することができ、SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)デバイスなどにおいて、不良個所の特定などが容易となる。
OEGは、2013年よりロックイン赤外線発熱解析サービスを始めた。この解析サービスは発熱を利用して半導体素子の故障位置を特定するもので、これまでの解析装置は、半導体素子に印加できるバイアス電圧が±210Vであった。このため、それ以上の電圧で漏れ電流が大きくなる故障モードの半導体素子の場合には、十分な解析ができなかった。
今回OEGは、試験設備を改良/増設することによって、解析時に印加可能な電圧をこれまでの±210Vから±3000Vに拡大した。OEGでは、ロックイン赤外線発熱解析に加えて、X線検査、電気的特性評価、パッケージ開封、着脱などの加工まで総合的に行う故障解析サービスについても、印加電圧を±3000Vまで拡大して提供していくことにした。
同社によれば、「印加電圧±3000Vの非破壊故障解析サービスを提供できる国内唯一の企業」だという。価格(税別)は1件当たり最低9万円となっている。
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