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量子ドットセンサー、CMOSセンサーの脅威に?:米企業開発のイメージセンサー(2/2 ページ)
米国のInVisage Technologiesが、量子ドットフィルムを用いたイメージセンサー「Quantum13」を発表した。同社は「Quantum13は、シリコン(Si)のイメージセンサーの性能に勝る」と強調している。
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スマートフォンの薄型化にも貢献?
13Mピクセル×1.1μmピクセルピッチのQuantum13センサーは、8.5mm×8.5mmのモジュールにぴったりフィットする。また、シリコンと比べて光吸収速度が8倍になるため、グローバルシャッター(電子シャッター)に使うことが可能だ。さらに、0.5μmの薄膜を使用することで、光の入射角が大きくなり、厚さ4mmのカメラモジュールを実現することができる。カメラモジュールの薄型化が実現すれば、スマートフォンのさらなる薄型化も可能になるという。
InVisage Technologiesは、今回のイメージセンサーの想定価格を明らかにはしていない。量産規模や、パートナー企業との提携の内容に依存するとだけ話した。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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