IoTを原動力に復活狙う日本半導体産業――SEMICON Japan2015:SEMICON Japan主催者に聞く(1/4 ページ)
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan2015」が、2015年12月16〜18日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。IoT向け半導体需要の拡大で注目を集めているのが200mmウェハーファブの有効活用である。日本半導体産業の復活に期待がかかる。
半導体チップなどマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan2015」が、2015年12月16〜18日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。前回に引き続き特別展「WORLD OF IOT」を同時開催するとともに、200mmウェハーを使った半導体製造にフォーカスしたテーマパビリオンを新たに設けるなど、注目展示や講演がめじろ押しだ。
今回で39回目となるSEMICON Japan。前回(2014年)開催より、会場をそれまでの幕張メッセから東京ビッグサイトに移した。展示や講演の内容についても、市場/業界を取り巻く環境の変化に合わせて、さまざまなリニューアルを行った。その1つが今後の半導体産業をけん引し、新たな事業機会を生み出していくとみられるIoT(モノのインターネット)関連市場へのフォーカスである。200mmウェハーを使った半導体製造技術が再び脚光を浴びているのもこうした動向が背景にある。日本の半導体産業が復活し、再び飛躍する可能性も大である。SEMICON Japan主催者であるSEMIジャパンの代表を務める中村修氏に、SEMICON Japan2015の見どころなどを聞いた。
価値の高い企画を用意
EE Times Japan(以下、EETJ) SEMICON Japanは業界を取り巻く環境の変化に合わせて、新たな企画などを取り入れています。
中村修氏 SEMIジャパンは、1985年に設置され30周年を迎えた。新製品/新技術を発表する場であり、新市場開拓の場、サプライヤーとカスタマの出会いの場であるSEMICON Japanは、1973年に東京・晴海で初めて開催され、1990年より会場を幕張メッセに移した。前回(2014年)は会場を再び東京のビッグサイトに戻して開催した。リーマンショック以降、下降していた出展社数や来場者数は底を打ち、回復に転じた。イメージセンサーの製造能力を増強する投資案件が発表されるなど、半導体/エレクトロニクス業界が回復基調にあるため、半導体業界/技術が再び脚光を浴びている。それに加え、都内開催という展示会場の利便性なども寄与した。
SEMICON Japan2015は、前回に続き「without limits.(限界を突き破れ。)」をテーマに700社が1700小間に出展する。3日間の延べ来場者は6万5000人を見込んでいる。来場者や出展者にとって、価値の高いイベントとするために、今回も特長ある企画を用意した。今回で2回目となる特別展「WORLD OF IOT」や、最先端製造プロセスにフォーカスする「Manufacturing Innovation Pavilion(製造イノベーションパビリオン)」、200mmウェハーファブにスポットを当てた「Sustainable Manufacturing Pavilion(持続可能なものづくりパビリオン)」、そしてスタートアップ企業と投資家を結び付ける新企画「INNOVATION VILLAGE」などである。これとは別に会議棟では、業界の未来に対するビジョンや最先端技術、市場分析などについてフォーラム/セミナーが予定されている。
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