シングルダイの記憶容量が100Gバイトに近づく半導体メモリ:福田昭のデバイス通信 ISSCC 2016プレビュー(3)(1/2 ページ)
セッション7のテーマは「不揮発性メモリのソリューション」だ。マイクロンジャパンとMicron Technology、Intelの共同チームが、768Gビットと極めて大きな記憶容量のNANDフラッシュメモリを発表するなど、注目の論文が相次ぐ。
3D NAND技術でシングルダイ768Gビットのフラッシュを実現
前回に続き、ISSCC 2016の技術講演セッションから、2016年2月2日(火曜日)午前に発表予定の講演論文のハイライトをお届けしよう。
この時間帯は、セッション7からセッション11までの5本のセッションが同時並行に進行する。メインテーマは、セッション7が「メモリ」、セッション8が「デジタル回路」、セッション9が「ワイヤレス通信」、セッション10が「ワイヤライン通信」、セッション11が「イメージャ/MEMS/医療/ディスプレイ」である。
それでは、セッション7から順番に、注目講演をご紹介する。セッション7のサブテーマは「不揮発性メモリのソリューション」である。
このセッションでは、768Gビットと極めて大きな記憶容量のNANDフラッシュメモリが登場する。マイクロンジャパンとMicron Technology、Intelの共同チームによる開発成果である(講演番号7.7)。浮遊ゲート方式の3D NAND技術と、TLC(3ビット/セル)技術を駆使した。シリコンダイ面積は179.2mm2であり、記憶容量の大きさを考慮すると、かなり小さいといえる。
48層の3D NAND技術とTLC技術によって実現した256GビットのNANDフラッシュメモリを、Samsung Electronicsが発表する(講演番号3.1)。書き込みスループットは53Mバイト/秒、入出力速度は1Gビット/秒(Gbps)と高い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.