Fordが自動運転技術に攻勢、試験車を30台に:Googleとの提携については沈黙を守る(2/2 ページ)
Ford Motorは「2016 International CES(CES 2016)」で、自動運転技術や、ドローン/クルマ間の通信ソフトウェアの開発などについて語った。以前からうわさされていたGoogleとの提携については、沈黙を守り通した。
30台の自動運転車を路上へ
Ford Motorが、路上で走行させる自動運転車の数を30台に増やすということは、それほど重要なことなのだろうか。
IHS AutomotiveのシニアアナリストであるJeremy Carlson氏は、「間違いなく注目に値する」と言う。
同氏は、「米国カリフォルニア州において許可された自動運転車を保有している企業の数は、2015年12月の時点で11社だった(自動車メーカーは、BMWとFord Motor、ホンダ、Mercedes-Benz、日産、Tesla、Volkswagen Group。サプライヤーはBoschとDelphi。シリコンバレーの技術メーカーはGoogleとCruise Automation)。このうちほとんどの企業が、自動運転車を1台または数台程度しか保有していない。最近確認した時点で、最も台数が多かったのはGoogleで、計57台ほどだった」と説明した。
Ford Motorの最新の自動運転車は、SAE(Society of Automotive Engineers) Internationalが定める自動運転レベル4(高度な自動化)を満たすべく設計されている
さらにCarlson氏は、「ネバダ州については数字を把握していないが、Kia Motorsが最も保有台数が多い。その他の企業については、1社当たり1台または数台程度と似たり寄ったりではないだろうか」と付け加えた。
同氏は、「州全体を見れば、数多く所有する企業もあるかもしれない。しかし、30台というのはどう見ても相当な数であり、Ford Motorが経験やデータの収集量を増やせることは間違いない」と述べる。
記者会見でFields氏は、車載通信システム「SYNC(シンク)」を、Amazonの人工知能スピーカー「Echo」と連携する計画について言及した。さらに、SYNCのアプリを使うことで、ユーザーは、Winkが提供するスマートホームプラットフォームと連携することもできる。そうなれば、クルマが自宅に近づいた時に、ガレージの扉が開いたり、玄関の照明が点灯したりといったことが可能になる。
さらにFord Motorは、ドローンメーカーであるDJIとの提携も発表した。「DJI Developer Challenge」というプログラムを通じて、ドローン/クルマ間の通信を実現させるソフトウェアの開発を促進するのが目的だ。このプログラムは、国際連合(国連)による緊急避難区域の調査向けに作成された。Ford Motorは、将来的な用途として、農業や林業、建設、橋梁モニタリングなどを想定している。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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