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人の“模倣”ではないAIで、未来を作るNTT R&Dフォーラム 2016(2/3 ページ)

NTTは、「R&Dフォーラム 2016」の一般公開を前に、主な展示をプレス向けに紹介した。AI(人工知能)を搭載した“ぶつからないクルマ”や、眼球の動きから“好みのタイプ”を判別する技術、VR(仮想現実)を利用したスポーツトレーニングのデモなどが披露された。

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“ぶつからないクルマ”をデモ!

 最も注目を集めるであろうデモの1つが、トヨタ自動車(トヨタ)が提唱する将来の運転支援のコンセプト「ぶつからないクルマ」を具現化したものだ。Preferred Networks(PFN)のディープラーニング(深層学習)技術や、NTTのエッジコンピューティング技術と無線技術が使われている。エッジコンピューティングとは、ユーザーにより近い位置にサーバを分散して配置し、通信距離を短くすることで、データ処理の速度を高める技術を指す。

 デモでは、模型の自動車を6台使用して、室内のサーキットを走行させた。自動運転において、他の自動車や障害物との距離を測るためにはセンサー/レーダーなどの搭載が必要になるが、デモで使用した模型車には、こうしたセンサーは搭載していない。サーキットの上部に設置したカメラで6台の動きを捉え、模型車の位置からセンサーデータを計算して、次にどう走ればよいかの制御情報を、NTTの無線通信を介して模型車に与えている。この動作を繰り返すことで、各模型車が、衝突を回避する動きを学習していく。

 無線通信には、920MHz帯を使ったサブギガヘルツ通信とBluetoothを、必要に応じて切り替えながら使っている。NTTは、このように複数の無線方式を切り替え、より適切な方を使うことで、途切れない高信頼性の無線通信を実現する技術を手掛けている。

 なお今回のデモは、米国ラスベガスで開催された「2016 International CES」(2016年1月6〜9日)において、トヨタのブースで既に披露されている。

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“ぶつからないクルマ”のデモの様子
デモの様子PFNの技術 左=上部のカメラ(赤枠内)で、各模型車の動きを見ている/右=デモに使われている、PFNのディープラーニング技術の概要(クリックで拡大)

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